職員あいさつ

職員あいさつ

佐原の5月のおすすめ


まち探検の下見や下校指導のときに佐原のまちを歩いていると、多くの観光客に出会います。現代と昔の両方を持ち合わせている佐原のまち。観光客にも大人気です!

「佐原」と聞くと祭りのイメージが強いですが、季節ごとに様々なイベントがあります。

そこで、今回は「佐原の5月のおすすめ歴史的イベント」を紹介します。

 

第1位  『伊能忠敬翁没後200年記念行事』

     伊能忠敬翁の企画展や式典が開かれます。

     全大図パネルの帰着式も行われ、日本全図を見ることができます。

第2位  『水郷あやめまつり』

     約500種のあやめを見ることができます。運がよければ嫁入り舟を見ることができるかもしれません。

     そして、誰もが羨む美しさをもつミス・あやめの称号は今年は誰の手に...!!

第3位  『佐原五月人形めぐり』

     老舗に伝わる年代物の五月飾りを町中で見ることができます。

 

5月も楽しいイベントが目白押しです。私もイベントに参加しながら佐原のまちの歴史についてもっと勉強したいと思います。今後も佐原のさらなる魅力が世界に発信されることを願っています。

104名の新入生 参上!


4月10日に104名の1年生が、佐原小学校の仲間入りを果たしました。

明くる日から早速、佐原小学校での生活が始まりました。

「おはようございます。」

と、元気に教室へと入ってくる子。

周りをきょろきょろ見ながら、自信なさげに教室に入ってくる子。

そこで、待ち構えてくれていたのが、6年生でした。

「ランドセルの中身を出すよ。」

「名札つけてあげるね。」

「上手に塗り絵ができるんだね。」

と優しく声を掛けながら、進んでお世話をする姿は、なんと頼もしいこと!最上級生としての自覚と自信が感じられました。

 

 初日は、何もかもが始めてづくしでどきどきの1年生でしたが、日を追うごとに学校生活の流れや自分のすべきことなどが把握できるようになり、友達や担任とのかかわりも積極的になってきました。

 初めての給食や清掃活動など、覚えることがたくさんありますが、どの子も目を輝かせながら、楽しくさまざまなことを体験している今日この頃です。

 

 小学校生活の6年間でどれだけ心身ともに成長していくのか、可能性は無限大!

これからの1年生のがんばりを、佐原小職員はずっと温かく見守っていきます。

桜の開花

 春の訪れを知らせてくれる桜ですが、開花が早い年もあれば、例年より遅い年になることがあるのはなぜだと思いますか。

 桜が開花を迎えるために必要な要素が2つあります。

① 眠ること

 夏や秋も気温が高い日は続きますが、桜が開花しないのはその時期になると眠っているからです。夏至を過ぎ、夜が長くなると葉が感知して、ある段階で植物ホルモン(休眠ホルモン)を作り出すスイッチを入れます。葉で作られた休眠ホルモンを葉の付け根にある芽に送り込んで、毎年同じ時期に確実に芽を眠らせるそうです。

② 寒さ

 桜が眠りから覚めるために必要なことは寒さだそうです。冬の寒さによって蓄えられていた休眠ホルモンが減少し、全ての休眠ホルモンが無くなったとき、桜の開花の準備が整い、暖かくなると一斉に桜が開花するそうです。

 普段何気なく見ていた桜ですが、興味をもって調べると、新たな発見をすることができました。子どもたちも、どんな小さなことにでも疑問や興味をもって、追究してほしいと思います。

大きく成長した子どもたち 1年間のがんばりに拍手!

 もうすぐ平成29年度が終わろうとしています。4月、不安そうな表情で入学してきた1年生の子どもたちも、自分の力で様々なことができるようになり、この1年間での大きな成長を感じます。

  そこで、子どもたち自身にも自分の成長を実感してほしいと考え、生活科の学習の中で、「1年間でできるようになったこと」についてまとめる活動を取り入れました。

 活動がスタートすると、夢中になって書き出していく子どもたち。どのようなことを書くのか楽しみに待つこと数十分。わくわくしながら読むと、喜びに満ちた言葉がたくさん溢れていました。

 

【1年間でできるようになったこと】
☆ 入学した頃は知らない人ばかりで心配だったけれど、友達がたくさんできました。自分から友達を作れるようになって嬉しいです。
☆ 4月の頃は、図書室に行くときに迷っていたけれど、今では自分一人で行けます。
☆ 入学したばかりの頃は、遊具で高い場所に登れなかったけれど、今では登れるようになりました。
☆ 挨拶が、大きな声で元気に言えるようになりました。
☆ 名前を呼ばれても大きな声で返事ができなかったけれど、大きな声で返事ができるようになって、とても嬉しいです。
☆ 給食を全部食べられなかったけれど、完食できる日が多くなりました。
☆ 鍵盤ハーモニカが弾けなかったけれど、たくさん練習したから階名も覚えて、間違えないで弾けるようになりました。
☆ 「グー・ペタ・ピン・サッ」の良い姿勢で勉強できるようになりました。
☆ 1人で本を読めなかったけれど、今は、好きな本を1人で最後まで読めるようになりました。
☆ 教科書のお話をすらすら読めなかったけれど、おうちの人に聞いてもらって毎日練習したら、すらすらと読めるようになりました。
☆ 平仮名と片仮名と漢字をたくさん練習しました。字がきれいに書けるようになりました。
☆ 漢字をたくさん覚えて、習った字は全部書けるようになりました。
☆ たくさん練習したら、自分の名前が上手に書けるようになりました。
☆ 足し算や引き算の計算がむずかしかったけれど、今はすらすら解けて、楽しいです。
☆ 先生の話をよく聞けるようになりました。
☆ 縄跳びをがんばって練習したら、交差跳びやあや跳びができるようになって嬉しかったです。
☆ 鉄棒でさか上がりを何回も練習して、できるようになったのが嬉しかったです。
☆ 
前は掃除中に喋ってしまっていたけれど、黙働で掃除ができるようになりました。
☆ 道具揃えが自分でできるようになって、忘れ物をしなくなりました。
☆ 日直や当番の仕事を覚えて、自分でできるようになりました。

 

 

 

子どもたちの書いたものを読み、しっかりと自分のがんばりや成長をとらえられていることを本当に嬉しく思いました。また、自分の成長に気付くことができたことは、今後の自信につながっていくのではないかと感じました。

  「自信をもつ」ことは、次のステップに進む原動力になります。しかし、「自信をもつ」ことは、1人では為し得ません。認めてくれる存在があるからこそ、自信につながっていくのだと思います。

 子どもたちが、新たなことにチャレンジできる心をもてるように、これからも、がんばりや成長を共に喜ぶ存在であり続けたいと再確認しました。

本番に強い佐原っ子

3月2日(金)は、毎年恒例の6年生を送る会「ありがとうフェスタ」が開催されました。この1年間、さまざまな行事などでお世話になった6年生に感謝の気持ちを伝えようと、どの学年も全力で練習や準備を進めてきました。とはいえ、学力考査の実施や学年末も近づいてきているため、時間的にもかなり厳しいスケジュール。それでも、佐原小の子どもたちは、みんな頑張り屋さん!自分の役割を全うしようと練習に励んできました。

 

 放課後の職員室や研修室では、おのおのの学年の職員が、大道具や小道具などを作りながら、その日の練習をふり返ります。

「今日、ちょっと時間が押してしまったね。2場面、もう少し短くできるかな。」

「歌声がまだ小さいね。」

「動きがまだぎこちないね。ステージ上の設定変えてみる?」

「衣装はこれでいいかな?」

などと反省したり、新しいアイディアを出し合ったり…。

 

そこからだんだん弱気発言も飛び交うようになります。

「あと、本番まで3日しかない。間に合うかな…」

「〇〇さん、病気で当日登校できないかもしれない。代役はどうしようか?」

「子どもたち、上手に発表できるかな?」   などなど

 

そんな弱気ムードを一蹴するのが次の一言!

「でもさ、佐原っ子は、みな、本番に強いからね!」

 

この言葉は魔法の言葉。

そうなんです。佐原小学校の子どもたちは、ふだんから何事にも全力投球で取り組めるので本番では、見事に実力を出し切ることができるのです!

その言葉の後は、全職員、妙に納得し、また大道具や小道具作りに勤しむのでありました…。

 

そして迎えた当日。本番のとき!

5年生の用意周到な進行のもと、「ありがとうフェスタ」は着々と進んでいきました。

 

いつもよりもちょっと緊張した表情の子どもたち。それでも瞳の奥には自信がみなぎっています!どの子どもたちも、みな自分の役割を全うし、今年の「ありがとうフェスタ」は無事大成功のうちに幕を閉じたのでありました!

 

終わってみれば、やはりこの言葉。

「佐原っ子は、やっぱり本番に強いね!」

 

この魔法の言葉と現象は、今後も末永く続いていくことでしょう!

佐原のまちとかるた作り

 「みなさんは、佐原のどんなところが好きですか?」

 年度当初、私がこの質問をされていたら、正直に言うと、言葉につまってしまったと思います。しかし、この1年間、1年生の子どもたちと一緒に学習してきた今は、「あれがいいかな?これがいいかな?」と、佐原の素敵な場所やものが頭の中にいくつも思い浮かんできます。それは、生活科の学習と、職員研修のおかげです。

 

 佐原小学校では、今年度、「佐原学」という学習に取り組んできました。「佐原学」とは、各教科のなかで佐原の自然や文化、歴史などにふれ、佐原への愛着を深めていく学習です。その学習の一環で、1年生は、「さわら大すきかるたをつくろう」という学習を行いました。諏訪神社や諏訪公園、わんぱく公園などに地区探検に行き、一人一人が見付けた佐原の「大すき!」をかるたにしました。そして、そのかるたを使って、昔遊び集会で地域の方々と一緒に遊びました。この学習のなかで子どもたちは、今まで知らなかった佐原の素敵な場所をたくさん発見することができました。そして私自身も、子どもたちと一緒に学んできたことで、佐原の魅力をたくさん知ることができました。
    

    地区探検の様子               昔遊び集会の様子

さらに、佐原小では、夏季休業中に、職員が佐原を散策し、学習に活用できる素材を探すという研修にも取り組みました。その研修でも、自分が行ったことのない場所をたくさん訪れることができ、佐原の魅力をさらに発見することができました。

 

 今年度1年間の佐原学の学習と研修は、佐原小に来たばかりの私にとって、とても楽しく、地域について学べる有意義な時間となりました。これからも、子どもたちと一緒に、もっともっと佐原の魅力を発見していきたいと思います。現在、子どもたちが今年度佐原学で学んだことの一部を、親水公園側のフェンスに掲示しています。そちらもぜひご覧ください。

やってみせ 言って聞かせて させてみて


  どこかで「春」が 生まれてる
  どこかで水が 流れ出す
  どこかで雲雀が 啼いている
  どこかで芽の出る 音がする
             (作詞・百田宗治 「どこかで春が」

 春を待ちわびる歌が聞こえてくるこの頃です。
 どの学年の子どもたちも、一年のまとめの季節。特に、6年生は、卒業までの日数を数えながら活動しています。そんな中、家庭科の授業の振り返りを紹介します。

 「5・6年生で家庭科を学習して、家の生活を考えてみたら、家族にとてもお世話になっていたことがわかった。自分でも、朝の味噌汁作りを任せてもらえるようになった。もっと手伝いたい。」
 「季節に合った住まい方を学習した。節電を心掛けたら、電気代が安くなった。やってみるもんだと思った。」

 「食事の献立を考えて、作れるメニューを増やしたい。忙しい両親に、面倒をかけないようにしたい。」

 裁縫が苦手だったが、ミシンの便利さがわかった。靴下の穴を自分で手縫いしてみた。まだまだ、履けそうだ。」

 ミシンでトートバッグを作った。大変さがわかった。物を大切にしようと思った。」
            
 
雪かきを手伝った時、初めて近所の方と言葉を交わし、挨拶が自然にできる関係になったという6年生もいました。以来、近所の方が、ごみ出しや道路掃除をしてくれていたことにも気付き、お礼をしたいと考えたそうです。ティッシュケースを自分で作り、渡せたとのこと。周囲の方とのコミュニケーションが始まったようです。
 
自分で経験したからこそ、分かることがあります。まずは、「気付き」。知った上で、どう「判断」し、自分のできることを「実行」に移していくか。子どもたちなりの視点で、行動が開始されたのではないでしょうか。こんな言葉が浮かびました。

 「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かず」
                             (山本五十六)

  きっと、ご家庭で、様々な経験を積ませてもらっていることでしょう。子どもを信じて、任せること。失敗しても当たり前。まずは、やらせてみる場をつくってやることが、成長への第一歩だと思います。今後も、ご家族のみなさんと共に、子どもたちの活躍を応援していきます。

次こそはと言う気持ちで

 私は小学校5年生の頃に野球を始めました。ボールを捕ることも投げることも上手に出来ず、来る日も来る日も下級生に交じってキャッチボールをする日々でした。野球が大好きで入団したのに、すぐにつまらないと感じるようになりました。

それでも、大学まで野球を続けることができたのは、友達やコーチ、家族の支えや励ましのおかげと感じています。その間もたくさんの壁にぶつかりました。そんなときは、当時、阪神タイガースで監督をされていた野村克也監督の「結果が出なくても努力を続けた者だけが夢や目標を達成できる」という言葉を思い出しながら自分を奮い立たせました。どんな失敗をしても、「次はやってやる」という強い気持ちをもって取り組むことの大切さを教えてもらいました。

教員になった今でも、この気持ちを大切に活動しています。子どもたちも失敗したことを後悔するのではなく、「次は同じ失敗をしないぞ、次こそは」とチャレンジする気持ちでこれからも生活をしてほしいと思います。

 

 

春を待つ蕾

2月13日。暦の上では春というが、日本海側の豪雪は未だ止むことなく、佐原小学校でも、春を待つ裸の木々が冬芽を作って今日も寒さをしのいでいる。

朝夕まだ、かなり冷え込む校庭の木々の中に、赤い蕾を付けている木があることを知る人は、それほど多くはないだろう。第二校舎の前のよく見えるところに立っていて、子どもたちは毎日、その木の前で元気に遊んでいる。私より少しだけ長身な「木瓜(ぼけ)の木」である。枝が網の目のように伸び、その枝には棘がある(棘のない種類もあるようだ)。そして、真っ赤な小さな花の蕾をぎっしりと付けている。

佐原小学校に赴任して何年にもなるが、その存在に気付いたのは、一昨年の3月。卒業式の見送りのときであった。(何年も、気付かずにいたことが恥ずかしい。)

なぜ、気付いたのか。子どもたちとわくわくの学習(総合的な学習の時間)で石尊山に出掛けたり、教室でアゲハを飼育して餌になるみかんやクスの葉を捜したり、国語科の学習で校庭を回りながら生き物図鑑を作ったりしているうちに、今までよりも季節に敏感になったのかもしれない。

                        
                             春を待つ木瓜(ボケ)の花の蕾

秋には、ザクロの実がたくさん生っているのを見付け、子どもたちと食べたこともあった。小さなルビーのような実をつぶさないように指ではじき、茶褐色の厚い皮から外す。一つ二つと口に入れ、甘い果汁を吸い、種を出す。子どもたちは口々に「初めて食べた。おいしい。」と大騒ぎだった。その他にも、ハマナスやスズカケなどの実を幾つも発見したときは、本当に幸せな気持ちになった。

 

職員室前の階段を上がったところの窓には、4月、満開の桜の花が素晴らしい一枚絵を作っているし、6月、3階の研修室前廊下から見える夕焼けがとてきれいなことも知った。

 

  子どもたちの目は、自然の中の素晴らしさを見付けることに長けている。3階の窓越しに「先生!アオサギが何羽も校庭に降りてる!」校庭で真上を見上げながら、「先生!とんびが3羽も飛んでる!」などと次々に新しい発見をする。いつだったか、親水公園の橋の上から、小野川の川面をすれすれに飛んでいくカワセミの姿を見付けたときには、みんなで歓声をあげた。

 

「何かおもしろいことはないかな」と思って周りを見回すと、知らなかったことが多いことに気付く。子どもたちに刺激を受けて私の感性も遅ればせながら磨かれていく。

 

  住宅地の中にあって、こんなにも自然を身近に感じることのできる佐原小学校は、とても素敵な学校である。そして、何より、その自然のよさを感じることができる子どもたちがいることがうれしい。

 

かつで校庭に植樹した人は、何十年も後に生きる私たちが、こうして木々の美しさ、そこに集まる鳥や虫などの生き物の生命力を感じながら学校生活を送ることができるようにとの思いで、様々な木を植えてくれていたのかもしれないなと勝手に想像してみる。
 日一日と温かくなっていく、これから・・・・赤い木瓜の花が見事に咲く早春の訪れを子どもたちと共に楽しみに待ちたい。
                            

図書祭り

 本校では、1月22日から、図書まつりが始まりました。朝や昼休みの時間を利用して、たくさんの子どもたちが図書室に集まってきます。この図書まつり期間中は、図書委員会特製のカードに、本を借りるごとに1つシールを貼ってもらえます。図書室前の廊下では、カードに増えていくシールを見て、嬉しそうな子どもたちの笑顔が多く見られます。

 また、朝の読書タイムでは、5・6年生の図書委員が、各学級で、本の読み聞かせとクイズを行っています。特に低学年に対しては、問題によって、答えを3択にするなど、どの子も楽しみながら本に親しむことができるよう、工夫する姿に高学年の子どもたちの優しさを感じます。

 すばらしい本とのであいが、佐原小学校の子どもたちの、これからの人生を豊かにするものになってほしいです。

 大盛況の図書まつりは2月9日、今週末まで行われます。

違いをうけいれるということ

 青年海外協力隊として生活していたセネガルから帰国して10か月が経とうとしています。セネガルの気候や日常に慣れるのには数か月かかったのに、日本の生活に戻るのは一瞬でした。やはり自分は日本人なのだと日々実感しています。しかし、セネガルに行く前と後とでは全く同じ感覚かと言われるとそうではなく、違う視点で日本や子どもたちを見つめているような気がします。

ここ数年の間に、街中で外国の方を見かけることは日常となり、飲食店や小売店では流暢な日本語でてきぱきと仕事をこなす外国の方の姿はもはや珍しくない世の中になりました。佐原の街でも、近い将来、労働者として働く外国の方が多く住むようになると思います。今、佐原小学校で学ぶ子どもたちが大人になったとき、言語も文化も宗教も違う人たちとの違いを受け入れながら、共生していかなければなりません。

では、「違いを受け入れる」とはどういうことなのでしょうか。先日、日本人に招かれた食事会で、知らずに豚肉の入った料理を食べてしまったイスラム教徒の方の悲しみが報道されていました。私たちにとって、善であることが、必ずしも相手に当てはまるとは限らないのです。

私自身、セネガルでたくさんその感覚の違いに苦しみました。例えば、物をあれこれ「ちょうだい」と言われることです。始めはすごく嫌な気分になりました。しかし、よく話をしてみると、私が日本人だから要求するのではなく、セネガルでは、持っている人が持っていない人に物を与えることは当たり前のことだからだということがわかりました。それがセネガルの文化だったのです。日本では、簡単に人に物を要求するのはよくないことと教えられていると言うと、理解してくれました。

相手にとっての「普通」と自分にとっての「普通」が違うことを知り、理解し合うことが「違いを受け入れる」ということなのだと肌で感じました。そしてそのためには、やはり言葉で伝え合うことが一番であり、最大の武器なのではないでしょうか。その武器を、現代の子どもたちが身に付けていくことこそが必要不可欠であると思います。

外国語活動が施行されて早いもので7年が経ちます。そして、来年度から外国語は教科となり、34年生にも外国語活動が必修となります。子どもたちには、最大の武器である言語の力を強化して、知らないことを知ること、知らないことをひとつでも多く知ろうとする大人に育っていってほしいと思います。また、自分自身もそんな大人でありたいです。

書き初め

  1月には伝統的なさまざまな行事があります。お正月・書き初め・成人式等・・・。今回は書き初めについて書きたいと思います。小学生にとって、この「書き初め」は毎年冬休みの宿題や校内の書き初め会で書いているものなので馴染み深いものです。では、書き初めとはどんな由来があるかご存知ですか?書き初めとは平安時代の宮中行事に由来されています。新年12日の初めて汲んだ水(若水)でお正月の喜びに浸り、静かに墨をすって、恵方に向かってお祝いの言葉や詩歌を書き、1年の抱負や目標を示し、心を洗練する場として、日本の長い伝統を持ち続けてきたものです。「筆始」「試筆」「試毫」「試墨」などとも呼ばれていました。地方によっては小正月(115日)に書いたものを燃やし、炎とともに天高く舞い上がる様子を見て、書の上達を祈願したと伝えられているそうです。

 本校でも先日、各学年で校内書き初め会がありました。どの子も集中して真剣に取り組んでいました。教室の前に子どもたちの作品が飾られていますが、一生懸命に書いた思いが伝わってきます。心を落ち着かせて書く・・・素晴らしい伝統文化だと思います。スマホ・ゲームなどと新しい文化が広がっていく昨今ですが、いつまでも続いてほしい伝統です。皆さんも1年の抱負や目標を「書」にしてみてはいかがでしょうか?

                                                                                                             

1月15日といえば、、、

 私にとって、1月15日は「成人の日」というイメージがまだ強く、「今年は何日が成人の日?」と考えてしまいます。2000年にハッピーマンデーが制定されてから、「新成人の日」は、1月8日でした。ハッピーマンデーの制定で、15日が「成人の日」になることはなくなってしまったのです。
 では、15日は何の日?
 1月15日は小正月です。1月1日の正月が歳神や祖霊を迎える行事が多いのに対して、小正月は豊作や子どもや女性に関わる家庭的な行事が多いそうです。かつて「元服」の儀式を小正月に行っていたため、この日が成人の日であったのです。
 小正月には、小豆粥を食べる習慣があります。小豆の朱色には、昔から邪気を祓う力があると言われていて、一年の家族の健康を願う意味を込めて小豆粥を食べたそうです。
 また、歳神様を迎える際にお供えしたしめ縄や門松などを、お寺の境内や田畑で焼き払う「どんど焼き」も行われます。どんど焼きの火で焼いた餅を食べると風をひかないなどと言われています。

 日本古来の習慣や行事は忘れてしまいがちですが、地域を見渡してみると、伝統が受け継がれているかもしれませんね。

                  

ニコニコペースで健康維持

 

昨日、香取神宮をスタートに香取小江戸マラソン大会が開催されました。遠くからは北海道から、約4千人を超える選手が参加したそうです。佐原小学校の子どもたちの姿も多く見かけました。また、沿道にはたくさんの応援の方が集まり、温かい声援を送ってくれていました
 日本のランニング人口は、1,000万人近くいるそうです。一流の選手だけでなく、多くの市民ランナーがマラソンに親しんでいます。人気の生涯スポーツのひとつになっていますが、健康を保ち生活習慣病を予防したり改善したりするには、「ニコニコペース」で走ると効果があるようです。

 では、「ニコニコペース」とはどんな運動なのでしょう。

疲労感がなく、長い時間運動を継続でき、笑顔で会話を楽しめるペースだそうです。もう少し詳しく言うと、最大酸素摂取量の50%の運動です。心拍数で計算すると…

運動中の目標心拍数:138-年齢÷2 ※30才の方なら、138-30÷2=123

 息が切れて喋れない強度だと、ニコニコではなくなります。

 

 小学校で身に付けたよい運動習慣を生涯にわたって続けることで、健康な生活も維持されていきます。親子で一緒に「ニコニコペース」で走って、家族みんなで運動を楽しみながら健康の保持増進に努められるといいですね。

しっかり手洗いで感染症の予防を!

寒さも本番、インフルエンザや感染性胃腸炎などの感染症の流行が、心配される季節になりました。

佐原小学校では、11日現在、インフルエンザ(1名)、流行性耳下腺炎の疑い(1名)の感染症が出ています。

感染症の予防の基本は手洗いをしっかりすることです。

1、2年生は養護教諭と手洗いの学習をしました。

手洗い練習用のスタンプや手洗いチェッカーを使って、普段の手洗いで洗い残しがないか確認した後、「あわあわ手洗いの歌」にあわせて、爪や指の間、手首など洗い残しがないようにしっかり洗う練習をしました。

食事の前やトイレの後、そして、外から帰ったら…しっかり手洗いをして、冬を元気に過ごしてほしいと思います。毎日、清潔なハンカチを身に付けることも忘れずに…

本格的な冬の訪れの前に・・・あたたかなひとこと

 師走をむかえ、一雨ごとに寒さが増している今日このごろです。

 さて、先日、夕暮れに学校周辺の環境整備を終え、校庭の隅の流し場で後始末をしていたところ、小野川沿いの遊歩道を散歩されているご夫婦の方から、次のように声を掛けられました。

 「ごくろうさま、気持ちよく散歩ができます。」

 少し、疲れていた心も体も、あたたかく癒されました。声をかけていただいたことに感激しました。

 あらためて、私自身も、がんばっている子どもたちに、学校の教育活動にご理解・ご協力をいただいている保護者の皆さん、地域の方々に、感謝やお礼の気持ちを伝えていきたいと思いました。

私の算数の思い出

私が算数で学習したことを試す場は、いつも近所のお店でした。

算数の計算が苦手なことを知った曾祖母は、私によくおつかいを頼みました。お豆腐だったり、お醤油だったり、卵だったり。もちろん、近くにスーパーマーケットもありましたが、曾祖母としては、一人で行かせるには、顔見知りのお店が安心だったのでしょう。また、どのように悪戦苦闘しながらおつかいをこなしたのか確かめやすく、曾祖母が楽しそうに世間話のネタにしていたことも曾祖母が亡くなった後に知りました。

おつかいを始めたころ、近所のお店では、お豆腐が100円だったので、おなべと100円玉を握りしめ、お店に向かいました。自分の出したお金とお豆腐が交換されるところを見て、子どもながらに社会の仕組みはすごいなあと思ったのを覚えています。

ところが、私のおつかいを揺るがす大きな社会的な制度がこのころ導入されました。そう、「消費税」です。私は、消費税の導入の是非を言いたいわけではありません。幼い私は、「3%」の計算の壁にぶつかったのです。いつも100円で買えていたお豆腐が103円になり、100円玉1枚と1円玉3枚が必要になったのだと、小さな手の中に握りしめた硬貨の数の多さで実感したのです。ある日、「今日は、麻婆豆腐にするから、お豆腐3丁欲しいんだけど、いくらいるでしょう。」という、曾祖母のお豆腐問題に私は、お豆腐の絵と数字を書いて考えました。折しも私は小学2年生で3の段を学習していたので、206円、309円と書いて考えることができました。「100円増えるにしたがって、3円ずつ増えるのか!かけ算は、なんて便利なんだろう!」とこの時、初めて思いました。また、小銭がぴったり無い時もあったので、このときに「おつり」の扱い方も身に付けられました。ここでは、「たし算」と「ひき算」をフル活用しました。721円のお醤油を買うのに、20円がなくて、800円ではなく、801円を出して、80円のおつりをもらったときの達成感は、今でも心に残っています。この支払い方のブームは私の中でしばらく続きました。消費税との格闘は、みなさんの想像通り、この後も続きました。「5%」で切りよく計算できていたものが、「8%」で小銭が増えるなあと思ったものです。6年生の社会科の学習で「消費税」の大まかな意味を知り、あの時の「3%」はこういう意味があったのかと実感するのはもう少し後のことでした。

 

佐原小学校では、さまざまな教科で校内研究会が行われています。子どもたちの反応を予想しながら教材研究をしたり、指導の仕方を振り返ったりしています。先日は、1年生が12個のチョコレートから3個食べた残りの数を求めようと、ブロックを動かしたり、図にかいたり、考えたことを式に書いたり、友達に説明したりして学習していました。学習は生活といろいろな形でつながっています。幼い私が感じたように、生活の中に学習したことが生かせるような瞬間が1つでもあるように、日々、子どもたちと楽しくふれあっていきたいと思います。

寒い冬を乗りきるために


 肌寒い日が増えてきました。本校では、体力向上を目指してパワーアップマラソンや、体育の学習で持久走を行っています。11月16日(木)には、マラソン大会試走が行われました。各々が目標をもち、自分の力を試したり、友達と切磋琢磨したりしながらレースに臨む様子が見られました。

また、駅伝部も朝早くから一生懸命練習に取り組んでいます。大会チャレンジコースでは、同じペースで10分から15分走るペース走を中心として練習を行っています。この練習では、体力を高めるとともに、後半の苦しい場面でがんばることで、精神力もきたえられています。RUN・ランコースでは、ジョギングをしたり、150mを全力で走ったり、長縄を使って連続8の字跳びをしたりするなど、様々な運動を楽しみながら体力を高めています。

それぞれの目標に向けて、運動に親しみながら、寒い季節を乗り切れるよう指導、支援をしていきます。
          

学習会で聞いたこと

 私は、話すより人の話を聴く方が好きです。聴いていると知らないことが分かったり、新しい発見や気付きがあったりして楽しいです。話すのは苦手なのに、教員になってしまったなと思ったりしています。老後?いつかまた学生になって、聴いて学びたいと考えています。

学習会(研修)で聴いてきたことを2つ紹介します。

 

    わが国の小学校の器楽合奏のルーツは、「佐原小」である

音楽科の講座での話です。教科「音楽科」の変遷を調べると、昭和15年までは「唱

歌」と言われていた教科で、歌唱しか教えていなかったという。昭和22年に「音楽科」というようになり、歌唱に加えて器楽指導が加えられたとのことである。今でこそ、楽器を使った音楽指導は当たり前だが、当時の文部省は器楽指導に試行錯誤していたそうである。そんな中、昭和24年に佐原市立佐原小学校器楽クラブが、参議院文教部会で披露演奏をしたそうだ。この演奏形態が次第に全国に広がり、器楽教育が始まっていったそうだ。「器楽合奏」といっても、当時はハーモニカ・足踏みオルガン・卓上木琴・カスタネットなどを使った演奏だったそうだ。

 

まさにここ「佐原小」が器楽合奏のルーツであるというのは、誇らしいことだなと思いました。当時の先生方の頑張りも想像されます。思い起こせば、大学時代の恩師、石黒一郎先生が佐原小に器楽の普及に通ったと話していたのを思い出しました。学生時代の私は千葉市に住んでいましたので、佐原については、「伊能忠敬さんの住んでいたところで米どころ、あやめ、昔の街並み」という印象しかありませんでした。縁があってこんな歴史のある佐原小に勤務できていることは誇りです。佐原小は、かつては合唱部・器楽部・吹奏楽部・郷土芸能部と音楽系の部活動は4つあったようです。今はなき器楽部ですが、そんな背景もあり器楽部という部活動も存在していたのかと思いました。

 

    食育の推進講習会 ~おなかってすごい~ やっぱりうんちは健康のバロメーター

おなかのしくみ(消化管)

  小腸  長さ6m       太さ直径 3cm

      小腸を広げると、テニスコート1面分。

      小腸は、体全体の免疫機能の約60%を担っている。

だから腸内環境が大切。おなかの中にいるよい菌を増やそう。

小腸で消化吸収するとともに、免疫をつくっている。腸内細菌が免疫    力をの働きをサポートしている。

 

 大腸  長さ1m50cm   太さ直径 6cm

     うんちをつくる。水分を吸収。 

腸内細菌は  成人だと約1000gが体内にある。

      成人のおなかの中にある腸内細菌のすべてをつなげると、地球2周半の長さ。

善玉菌を増やそう。腸の中の悪玉菌を減らす方法は、すっぱいものをとること。

 

うんちについて バナナ状・半練り状がよい。  

          × コロコロ状 カチカチ状

          × 泥状 水状

 

 基本は、一日1回の排便がよい。しかし、個人差があるため、2~3日に1

回でもよい。大切なのは、スムーズな排便であること、排便後はすっきりする

ことだそうだ。

 

腸内環境を整えることで、免疫力が高まり健康でいられるので、発酵食品や乳酸菌などを積極的にとりましょうということでした。家庭科や給食時などで紹介していこうと思いました。ご家庭でも、よりよい食生活について話してみてください。

「歯みがき指導から」

 

みなさん、「8020運動」をご存知でしょうか。「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という、1989年(平成元年)から厚生労働省と日本歯科医師会により推進されている運動です。その運動の一環として、「日本国民に歯の健康増進を啓発するための日」として、1993年より11月8日は「いい歯の日」と定められました。

なぜこれほど歯を大切にしようと叫ばれているのでしょうか。それは、みなさんご存知のように歯は生きていくために重要な器官であるからです。歯は咀嚼だけではなく、発音にも関係するため会話を行ううえでも大切です。また、身体のバランスを保つ役割や、見た目にも大きく影響を及ぼします。そのように聞くと、歯はなくてはならないもの、とても大切なものであると再認識し、一層気をつけて毎日の歯みがきをしなくては、と思わされます。

10月には、香取市健康づくり課より5名の歯科衛生士にお越しいただき、6年生を対象に歯みがき教室を行いました。歯肉炎について、正しい歯みがきの仕方について、糸ようじの使い方についてなどをご指導いただき、自分の歯の状態について、また、普段どの程度磨けているかを知ることができました。今後に活かしてもらえる深い学びの時間になったことと思います。歯みがき教室の後は毎度のことなのですが、唇や口の周りに染め出し液がついてしまい、「歯みがき教室の後はみんな血色が良く見えますね」などと、職員間でも話題になります。

佐原小学校ではこれまで、1、4、6年生は歯科衛生士による指導をしてもらいました。2、3年生は保健委員(5、6年生)に歯の模型と大きな歯ブラシを使い、正しい歯みがきの仕方を伝えてもらいました。今後は、12月に5年生を対象に保健委員による「歯みがきコンクール」を行います。きちんと歯をみがけているか、染め出し、チェックを行い、きれいにみがけている人の人数をクラス対抗で競う、というものです。どこのクラスが優勝するのか楽しみです。

ご家庭でも是非、お子さんがきちんと歯をみがけているか、見てあげてください。そして、歯の大切さについて話をしてあげてください。ご家族から言われたことは、他の誰から言われたことよりも子どもたちの心に響くと思います。