日誌

香取中日誌

文化部 押絵づくり体験

 香取中学校は今年度、部活動に文化部を創設しました。文化部ではひとつの分野にこだわらず、いろいろな体験をとおして文化芸術に親しんでもらおうと考えています。また、今後部活動の地域展開を見据えて佐原文化協会のみなさまのご協力の下、さまざまな体験活動を行っています。9月9日はその一環として、佐原文化協会工芸部の白鳥さまを講師にお迎えして『押絵』づくりを体験。

 『押絵』とは聞いてどんなものを想像しますか? 実は、羽子板などに代表される日本の伝統的な手芸なのです。くるみ絵とも呼ばれるその手法は、絵柄を部分ごとに分けて、綿を入れて和紙や布でくるみ、貼り重ねて、繊細で立体的な絵柄を完成させるものです。今回は季節を先取りして「サンタさんと雪だるま」。布でくるむパーツ(厚みのあるフェルト生地)をまずはさみで切り、そのパーツをくるむ布にあて、5mmほど余白を持たせて切ります。パーツにボンドをつけ、それをくるむように貼付けていきます。それぞれのパーツを組み合わせ、今回は雪だるまづくり。約1時間30分にわたって集中して取り組みました。残念ながら今回は時間切れとなり、次回は雪だるまの顔とサンタを作っていく予定です。文化部の生徒は『押絵』を実際に作りながら、日本の伝統的な手芸について学びました。

 佐原文化協会工芸部の白鳥さま、そして佐原文化協会の宮永会長さま、小川さま、ありがとうございました。

ロボットとくらす未来を考える香中生

 9月9日(火)重陽(ちょうよう)の節句。菊の節句とも言われ、菊の花を用いて無病息災などを願う日だそうです。香取中の線路側通用門フェンスには、昨年の3年生が植えた菊がすくすく成長しています。

 さて、本校では『学びの成果が実感できる学校づくり』を推し進めています。その一環として、午後から千葉工業大学の出張出前授業を実施。講師として千葉工業大学未来ロボット技術センター室長 先川原正浩さま、総合工学研究会の学生のみなさまをお迎えしました。まずは総合工学研究会のみなさんが自作のロボットを披露。その後実際に生徒がコントローラーを使ってロボットを操作。学生さんの補助のもと、ゲームで鍛えた操作力で生徒は障害物を倒したり他のロボットと格闘するなど、一気にロボットとくらす世界に没入。説明書を見たり、教えてもらったりするより、実際に自分で動かして試行錯誤することでロボット操作を学びました。操作する生徒の目の輝き、それを見ながら一緒に楽しむ生徒の笑顔。技術や理科で学んでいることが、「ロボット」を介してリアルな世界に生かしている姿はなんとも頼もしい限りです。学生さん達によるロボット格闘技戦を見た後、先川原先生からは、人型(ヒューマノイド)ロボットの変遷や生活に役立つ乗り物や災害時ロボット、ロボット格闘技大会ROBO-ONEなど、たくさんの動画を用意していただきました。先川原先生のお話をお聞きしながら生徒は『ロボットとくらす未来』について理解を深めました。生徒からはロボットを作る上での難しさや制作時間、プログラミング、紹介されたロボットの価格などたくさんの質問が出ました。それはこの授業をとおしてたくさん「考え」たからだと思います。先川原先生にはひとつひとつ丁寧にお答えいただきました。この授業をとおして沸き起こった疑問、モヤモヤ、わからなさは、すぐ答えを出そうとせず、それをもちつづけ考え続けていってくれたらと願っています。先川原先生が最後に生徒に送ったメッセージが印象的でした。それは「ネットの情報は大事だが、ネットの情報にだまされない」「ネット情報を鵜呑みにしない」ということでした。

 私たちが見ているSNSはみな同じ情報とは限らず、見る人の興味関心にそった情報が優先的に表示される仕組になっています。ですから情報に偏りが出てくることになったり、見方・考え方が狭くなる恐れがあります。それは心豊かではなく、ぎすぎすした世界になってしまうかもしれません。ロボットともにくらす未来が「共生」ではなく「強制」とならない世界をつくっていくのは「誰か?」ではなく、未来をつくる「わたしたち」でありたいですね。

 当日会場には千葉工業大学OBであり元同窓会長、現監事の坂本洋さまにもお越しいただきました。また、本出張出前授業を実現していただきました香取市教育委員会さまには感謝申し上げます。当日の様子は朝日新聞社からも取材に来ていただきました。あらためて、千葉工業大学の先川原先生、総合工学研究会のみなさま他大学関係者のみなさまに感謝の気持ちを込めお礼申し上げます。ありがとうございました。

※千葉工業大学 研究センターHP https://chibatech.jp/about/laboratory/

※ROBO-ONE 二足歩行ロボットエンターテインメント https://www.robo-one.com/

香中SUKENウィーク

 9月8日(月)みなさんお元気ですか。先週の金曜日は台風接近に伴い午前の授業終了後給食をとって下校となりました。台風の被害はなかったでしょうか。

 今朝の香取中は気持ちよい晴天。教室棟からグラウンドを見下ろす景色がなんとも言えず好きなところ。空の青さと樹木の緑、校舎の白、この3色のコントラストが鮮やかで、素敵なキャンパス感にあふれています。9月中旬をまもなく迎える中、酷暑が続いていますが今晩は満月。夜になると鈴虫など虫の音が聞こえ秋を感じますね。今日の未明は皆既月食でした。夜の空を見上げるのもたのしい時です。

 さて、今週は全校で数学の計算問題にチャレンジする『香中SUKENウィーク』。金曜日は「計算検定」という「カタチ」で計算練習を継続した成果を試します。各学年では先生方が入って個別に学びのサポートに入っています。

 ※すてきな満月の作品を見てみませんか。ただいま千葉県立美術館で9月28日まで『没後50年髙島野十郎展』が開催されています。ぜひこちらのサイトも https://www.chiba-muse.or.jp/ART/exhibition/events/event-7689/

 

手話教室

 9月4日(木)みなさん、お元気ですか。今日の放課後は佐原文化協会のみなさま、手話通訳者の方をお迎えして、文化部で手話教室を実施しました。6月に引き続き2回目。前回を思い出し、自己紹介の仕方や年齢、自分の誕生日の言い方、そして家族構成などいろいろと学びました。また、「小さな世界」も佐原文化協会音楽部のみなさんの伴奏のもと、わかりやすくご指導いただきあっという間の1時間あまりでした。

佐原張子保存会のみなさまをお迎えして

 9月3日(水)放課後、文化部では佐原張子保存会のみなさまをお迎えして、佐原張子の絵付け体験をしました。佐原張子は明治末期に鎌田清太郎さんが考案し、その孫である鎌田芳朗さんが後を継ぎ、その代表作「餅つきうさぎ」は1999年の年賀はがき切手に採用されました。鎌田芳朗さんは2021年に亡くなり、その伝統工芸の技術を絶やさないよう2023年3月に地元有志が「佐原張子保存会」を設立。今回は保存会会長の橋沢さまはじめ4名の保存会のみなさまに直接指導を受けることができました。橋沢会長さまからは愛らしいぬくもりある佐原張子を作られた鎌田芳朗さんが平和を愛する方であったこと、武士の張子人形を作ってもその人形に刀を持たせなかったエピソードもお聞きしました。あらためて佐原張子がもつ魅力を知ることができました。文化部のみなさんはそれぞれのアイデアを絵の具にのせ表現。一人一人の個性が生かされたすばらしい作品が完成しました。機会をみつけて多くのみなさまにご紹介できればと思っています。この場を借りまして佐原張子保存会のみなさまにお礼申し上げます。ありがとうございました。