文字
背景
行間
職員あいさつ
佐原のまちとかるた作り
「みなさんは、佐原のどんなところが好きですか?」
年度当初、私がこの質問をされていたら、正直に言うと、言葉につまってしまったと思います。しかし、この1年間、1年生の子どもたちと一緒に学習してきた今は、「あれがいいかな?これがいいかな?」と、佐原の素敵な場所やものが頭の中にいくつも思い浮かんできます。それは、生活科の学習と、職員研修のおかげです。
佐原小学校では、今年度、「佐原学」という学習に取り組んできました。「佐原学」とは、各教科のなかで佐原の自然や文化、歴史などにふれ、佐原への愛着を深めていく学習です。その学習の一環で、1年生は、「さわら大すきかるたをつくろう」という学習を行いました。諏訪神社や諏訪公園、わんぱく公園などに地区探検に行き、一人一人が見付けた佐原の「大すき!」をかるたにしました。そして、そのかるたを使って、昔遊び集会で地域の方々と一緒に遊びました。この学習のなかで子どもたちは、今まで知らなかった佐原の素敵な場所をたくさん発見することができました。そして私自身も、子どもたちと一緒に学んできたことで、佐原の魅力をたくさん知ることができました。
地区探検の様子 昔遊び集会の様子
さらに、佐原小では、夏季休業中に、職員が佐原を散策し、学習に活用できる素材を探すという研修にも取り組みました。その研修でも、自分が行ったことのない場所をたくさん訪れることができ、佐原の魅力をさらに発見することができました。
今年度1年間の佐原学の学習と研修は、佐原小に来たばかりの私にとって、とても楽しく、地域について学べる有意義な時間となりました。これからも、子どもたちと一緒に、もっともっと佐原の魅力を発見していきたいと思います。現在、子どもたちが今年度佐原学で学んだことの一部を、親水公園側のフェンスに掲示しています。そちらもぜひご覧ください。
やってみせ 言って聞かせて させてみて
どこかで「春」が 生まれてる
どこかで水が 流れ出す
どこかで雲雀が 啼いている
どこかで芽の出る 音がする
(作詞・百田宗治 「どこかで春が」
春を待ちわびる歌が聞こえてくるこの頃です。
どの学年の子どもたちも、一年のまとめの季節。特に、6年生は、卒業までの日数を数えながら活動しています。そんな中、家庭科の授業の振り返りを紹介します。
「5・6年生で家庭科を学習して、家の生活を考えてみたら、家族にとてもお世話になっていたことがわかった。自分でも、朝の味噌汁作りを任せてもらえるようになった。もっと手伝いたい。」
「季節に合った住まい方を学習した。節電を心掛けたら、電気代が安くなった。やってみるもんだと思った。」
「食事の献立を考えて、作れるメニューを増やしたい。忙しい両親に、面倒をかけないようにしたい。」
「裁縫が苦手だったが、ミシンの便利さがわかった。靴下の穴を自分で手縫いしてみた。まだまだ、履けそうだ。」
「ミシンでトートバッグを作った。大変さがわかった。物を大切にしようと思った。」
雪かきを手伝った時、初めて近所の方と言葉を交わし、挨拶が自然にできる関係になったという6年生もいました。以来、近所の方が、ごみ出しや道路掃除をしてくれていたことにも気付き、お礼をしたいと考えたそうです。ティッシュケースを自分で作り、渡せたとのこと。周囲の方とのコミュニケーションが始まったようです。
自分で経験したからこそ、分かることがあります。まずは、「気付き」。知った上で、どう「判断」し、自分のできることを「実行」に移していくか。子どもたちなりの視点で、行動が開始されたのではないでしょうか。こんな言葉が浮かびました。
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かず」
(山本五十六)
きっと、ご家庭で、様々な経験を積ませてもらっていることでしょう。子どもを信じて、任せること。失敗しても当たり前。まずは、やらせてみる場をつくってやることが、成長への第一歩だと思います。今後も、ご家族のみなさんと共に、子どもたちの活躍を応援していきます。
次こそはと言う気持ちで
私は小学校5年生の頃に野球を始めました。ボールを捕ることも投げることも上手に出来ず、来る日も来る日も下級生に交じってキャッチボールをする日々でした。野球が大好きで入団したのに、すぐにつまらないと感じるようになりました。
それでも、大学まで野球を続けることができたのは、友達やコーチ、家族の支えや励ましのおかげと感じています。その間もたくさんの壁にぶつかりました。そんなときは、当時、阪神タイガースで監督をされていた野村克也監督の「結果が出なくても努力を続けた者だけが夢や目標を達成できる」という言葉を思い出しながら自分を奮い立たせました。どんな失敗をしても、「次はやってやる」という強い気持ちをもって取り組むことの大切さを教えてもらいました。
教員になった今でも、この気持ちを大切に活動しています。子どもたちも失敗したことを後悔するのではなく、「次は同じ失敗をしないぞ、次こそは」とチャレンジする気持ちでこれからも生活をしてほしいと思います。
春を待つ蕾
2月13日。暦の上では春というが、日本海側の豪雪は未だ止むことなく、佐原小学校でも、春を待つ裸の木々が冬芽を作って今日も寒さをしのいでいる。
朝夕まだ、かなり冷え込む校庭の木々の中に、赤い蕾を付けている木があることを知る人は、それほど多くはないだろう。第二校舎の前のよく見えるところに立っていて、子どもたちは毎日、その木の前で元気に遊んでいる。私より少しだけ長身な「木瓜(ぼけ)の木」である。枝が網の目のように伸び、その枝には棘がある(棘のない種類もあるようだ)。そして、真っ赤な小さな花の蕾をぎっしりと付けている。
佐原小学校に赴任して何年にもなるが、その存在に気付いたのは、一昨年の3月。卒業式の見送りのときであった。(何年も、気付かずにいたことが恥ずかしい。)
なぜ、気付いたのか。子どもたちとわくわくの学習(総合的な学習の時間)で石尊山に出掛けたり、教室でアゲハを飼育して餌になるみかんやクスの葉を捜したり、国語科の学習で校庭を回りながら生き物図鑑を作ったりしているうちに、今までよりも季節に敏感になったのかもしれない。
春を待つ木瓜(ボケ)の花の蕾
秋には、ザクロの実がたくさん生っているのを見付け、子どもたちと食べたこともあった。小さなルビーのような実をつぶさないように指ではじき、茶褐色の厚い皮から外す。一つ二つと口に入れ、甘い果汁を吸い、種を出す。子どもたちは口々に「初めて食べた。おいしい。」と大騒ぎだった。その他にも、ハマナスやスズカケなどの実を幾つも発見したときは、本当に幸せな気持ちになった。
職員室前の階段を上がったところの窓には、4月、満開の桜の花が素晴らしい一枚絵を作っているし、6月、3階の研修室前廊下から見える夕焼けがとてきれいなことも知った。
子どもたちの目は、自然の中の素晴らしさを見付けることに長けている。3階の窓越しに「先生!アオサギが何羽も校庭に降りてる!」校庭で真上を見上げながら、「先生!とんびが3羽も飛んでる!」などと次々に新しい発見をする。いつだったか、親水公園の橋の上から、小野川の川面をすれすれに飛んでいくカワセミの姿を見付けたときには、みんなで歓声をあげた。
「何かおもしろいことはないかな」と思って周りを見回すと、知らなかったことが多いことに気付く。子どもたちに刺激を受けて私の感性も遅ればせながら磨かれていく。
住宅地の中にあって、こんなにも自然を身近に感じることのできる佐原小学校は、とても素敵な学校である。そして、何より、その自然のよさを感じることができる子どもたちがいることがうれしい。
かつで校庭に植樹した人は、何十年も後に生きる私たちが、こうして木々の美しさ、そこに集まる鳥や虫などの生き物の生命力を感じながら学校生活を送ることができるようにとの思いで、様々な木を植えてくれていたのかもしれないなと勝手に想像してみる。
日一日と温かくなっていく、これから・・・・赤い木瓜の花が見事に咲く早春の訪れを子どもたちと共に楽しみに待ちたい。
図書祭り
本校では、1月22日から、図書まつりが始まりました。朝や昼休みの時間を利用して、たくさんの子どもたちが図書室に集まってきます。この図書まつり期間中は、図書委員会特製のカードに、本を借りるごとに1つシールを貼ってもらえます。図書室前の廊下では、カードに増えていくシールを見て、嬉しそうな子どもたちの笑顔が多く見られます。
また、朝の読書タイムでは、5・6年生の図書委員が、各学級で、本の読み聞かせとクイズを行っています。特に低学年に対しては、問題によって、答えを3択にするなど、どの子も楽しみながら本に親しむことができるよう、工夫する姿に高学年の子どもたちの優しさを感じます。
すばらしい本とのであいが、佐原小学校の子どもたちの、これからの人生を豊かにするものになってほしいです。
大盛況の図書まつりは2月9日、今週末まで行われます。
◎R6 学校をよくするためのアンケートの結果について【数値】.pdf
◎R6 学校をよくするためのアンケートの結果について【記述】.pdf
千葉県・千葉市公立学校教員採用サイト「千の葉の先生になる」開設
千葉県内の公立学校で働く現役の4名の先生方がインタビューに答え、現場からの声を届けます。