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2017年11月の記事一覧
私の算数の思い出
私が算数で学習したことを試す場は、いつも近所のお店でした。
算数の計算が苦手なことを知った曾祖母は、私によくおつかいを頼みました。お豆腐だったり、お醤油だったり、卵だったり。もちろん、近くにスーパーマーケットもありましたが、曾祖母としては、一人で行かせるには、顔見知りのお店が安心だったのでしょう。また、どのように悪戦苦闘しながらおつかいをこなしたのか確かめやすく、曾祖母が楽しそうに世間話のネタにしていたことも曾祖母が亡くなった後に知りました。
おつかいを始めたころ、近所のお店では、お豆腐が100円だったので、おなべと100円玉を握りしめ、お店に向かいました。自分の出したお金とお豆腐が交換されるところを見て、子どもながらに社会の仕組みはすごいなあと思ったのを覚えています。
ところが、私のおつかいを揺るがす大きな社会的な制度がこのころ導入されました。そう、「消費税」です。私は、消費税の導入の是非を言いたいわけではありません。幼い私は、「3%」の計算の壁にぶつかったのです。いつも100円で買えていたお豆腐が103円になり、100円玉1枚と1円玉3枚が必要になったのだと、小さな手の中に握りしめた硬貨の数の多さで実感したのです。ある日、「今日は、麻婆豆腐にするから、お豆腐3丁欲しいんだけど、いくらいるでしょう。」という、曾祖母のお豆腐問題に私は、お豆腐の絵と数字を書いて考えました。折しも私は小学2年生で3の段を学習していたので、206円、309円と書いて考えることができました。「100円増えるにしたがって、3円ずつ増えるのか!かけ算は、なんて便利なんだろう!」とこの時、初めて思いました。また、小銭がぴったり無い時もあったので、このときに「おつり」の扱い方も身に付けられました。ここでは、「たし算」と「ひき算」をフル活用しました。721円のお醤油を買うのに、20円がなくて、800円ではなく、801円を出して、80円のおつりをもらったときの達成感は、今でも心に残っています。この支払い方のブームは私の中でしばらく続きました。消費税との格闘は、みなさんの想像通り、この後も続きました。「5%」で切りよく計算できていたものが、「8%」で小銭が増えるなあと思ったものです。6年生の社会科の学習で「消費税」の大まかな意味を知り、あの時の「3%」はこういう意味があったのかと実感するのはもう少し後のことでした。
佐原小学校では、さまざまな教科で校内研究会が行われています。子どもたちの反応を予想しながら教材研究をしたり、指導の仕方を振り返ったりしています。先日は、1年生が12個のチョコレートから3個食べた残りの数を求めようと、ブロックを動かしたり、図にかいたり、考えたことを式に書いたり、友達に説明したりして学習していました。学習は生活といろいろな形でつながっています。幼い私が感じたように、生活の中に学習したことが生かせるような瞬間が1つでもあるように、日々、子どもたちと楽しくふれあっていきたいと思います。
寒い冬を乗りきるために
肌寒い日が増えてきました。本校では、体力向上を目指してパワーアップマラソンや、体育の学習で持久走を行っています。11月16日(木)には、マラソン大会試走が行われました。各々が目標をもち、自分の力を試したり、友達と切磋琢磨したりしながらレースに臨む様子が見られました。
また、駅伝部も朝早くから一生懸命練習に取り組んでいます。大会チャレンジコースでは、同じペースで10分から15分走るペース走を中心として練習を行っています。この練習では、体力を高めるとともに、後半の苦しい場面でがんばることで、精神力もきたえられています。RUN・ランコースでは、ジョギングをしたり、150mを全力で走ったり、長縄を使って連続8の字跳びをしたりするなど、様々な運動を楽しみながら体力を高めています。
それぞれの目標に向けて、運動に親しみながら、寒い季節を乗り切れるよう指導、支援をしていきます。
学習会で聞いたこと
私は、話すより人の話を聴く方が好きです。聴いていると知らないことが分かったり、新しい発見や気付きがあったりして楽しいです。話すのは苦手なのに、教員になってしまったなと思ったりしています。老後?いつかまた学生になって、聴いて学びたいと考えています。
学習会(研修)で聴いてきたことを2つ紹介します。
① わが国の小学校の器楽合奏のルーツは、「佐原小」である
音楽科の講座での話です。教科「音楽科」の変遷を調べると、昭和15年までは「唱
歌」と言われていた教科で、歌唱しか教えていなかったという。昭和22年に「音楽科」というようになり、歌唱に加えて器楽指導が加えられたとのことである。今でこそ、楽器を使った音楽指導は当たり前だが、当時の文部省は器楽指導に試行錯誤していたそうである。そんな中、昭和24年に佐原市立佐原小学校器楽クラブが、参議院文教部会で披露演奏をしたそうだ。この演奏形態が次第に全国に広がり、器楽教育が始まっていったそうだ。「器楽合奏」といっても、当時はハーモニカ・足踏みオルガン・卓上木琴・カスタネットなどを使った演奏だったそうだ。
まさにここ「佐原小」が器楽合奏のルーツであるというのは、誇らしいことだなと思いました。当時の先生方の頑張りも想像されます。思い起こせば、大学時代の恩師、石黒一郎先生が佐原小に器楽の普及に通ったと話していたのを思い出しました。学生時代の私は千葉市に住んでいましたので、佐原については、「伊能忠敬さんの住んでいたところで米どころ、あやめ、昔の街並み」という印象しかありませんでした。縁があってこんな歴史のある佐原小に勤務できていることは誇りです。佐原小は、かつては合唱部・器楽部・吹奏楽部・郷土芸能部と音楽系の部活動は4つあったようです。今はなき器楽部ですが、そんな背景もあり器楽部という部活動も存在していたのかと思いました。
② 食育の推進講習会 ~おなかってすごい~ やっぱりうんちは健康のバロメーター
おなかのしくみ(消化管)
小腸 長さ6m 太さ直径 3cm
小腸を広げると、テニスコート1面分。
小腸は、体全体の免疫機能の約60%を担っている。
だから腸内環境が大切。おなかの中にいるよい菌を増やそう。
小腸で消化吸収するとともに、免疫をつくっている。腸内細菌が免疫 力をの働きをサポートしている。
大腸 長さ1m50cm 太さ直径 6cm
うんちをつくる。水分を吸収。
腸内細菌は 成人だと約1000gが体内にある。
成人のおなかの中にある腸内細菌のすべてをつなげると、地球2周半の長さ。
善玉菌を増やそう。腸の中の悪玉菌を減らす方法は、すっぱいものをとること。
うんちについて バナナ状・半練り状がよい。
× コロコロ状 カチカチ状
× 泥状 水状
基本は、一日1回の排便がよい。しかし、個人差があるため、2~3日に1
回でもよい。大切なのは、スムーズな排便であること、排便後はすっきりする
ことだそうだ。
腸内環境を整えることで、免疫力が高まり健康でいられるので、発酵食品や乳酸菌などを積極的にとりましょうということでした。家庭科や給食時などで紹介していこうと思いました。ご家庭でも、よりよい食生活について話してみてください。
「歯みがき指導から」
みなさん、「8020運動」をご存知でしょうか。「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という、1989年(平成元年)から厚生労働省と日本歯科医師会により推進されている運動です。その運動の一環として、「日本国民に歯の健康増進を啓発するための日」として、1993年より11月8日は「いい歯の日」と定められました。
なぜこれほど歯を大切にしようと叫ばれているのでしょうか。それは、みなさんご存知のように歯は生きていくために重要な器官であるからです。歯は咀嚼だけではなく、発音にも関係するため会話を行ううえでも大切です。また、身体のバランスを保つ役割や、見た目にも大きく影響を及ぼします。そのように聞くと、歯はなくてはならないもの、とても大切なものであると再認識し、一層気をつけて毎日の歯みがきをしなくては、と思わされます。
10月には、香取市健康づくり課より5名の歯科衛生士にお越しいただき、6年生を対象に歯みがき教室を行いました。歯肉炎について、正しい歯みがきの仕方について、糸ようじの使い方についてなどをご指導いただき、自分の歯の状態について、また、普段どの程度磨けているかを知ることができました。今後に活かしてもらえる深い学びの時間になったことと思います。歯みがき教室の後は毎度のことなのですが、唇や口の周りに染め出し液がついてしまい、「歯みがき教室の後はみんな血色が良く見えますね」などと、職員間でも話題になります。
佐原小学校ではこれまで、1、4、6年生は歯科衛生士による指導をしてもらいました。2、3年生は保健委員(5、6年生)に歯の模型と大きな歯ブラシを使い、正しい歯みがきの仕方を伝えてもらいました。今後は、12月に5年生を対象に保健委員による「歯みがきコンクール」を行います。きちんと歯をみがけているか、染め出し、チェックを行い、きれいにみがけている人の人数をクラス対抗で競う、というものです。どこのクラスが優勝するのか楽しみです。
ご家庭でも是非、お子さんがきちんと歯をみがけているか、見てあげてください。そして、歯の大切さについて話をしてあげてください。ご家族から言われたことは、他の誰から言われたことよりも子どもたちの心に響くと思います。
◎R6 学校をよくするためのアンケートの結果について【数値】.pdf
◎R6 学校をよくするためのアンケートの結果について【記述】.pdf
千葉県・千葉市公立学校教員採用サイト「千の葉の先生になる」開設
千葉県内の公立学校で働く現役の4名の先生方がインタビューに答え、現場からの声を届けます。