校長より挨拶

 新島小学校は、千葉県北東部に位置し、学区の北側は茨城県潮来市、西側は稲敷市と接する地域です。学区の南側には与田浦や利根川などの大きな河川等があり、広大で実り豊かな水田地帯をサッパ舟で巡る加藤洲十二橋めぐりはとても有名です。菖蒲が咲く季節には観光客でにぎわうなど、子どもたちは豊かな自然に囲まれた環境のなかで伸び伸びと育っています。

 本校は平成3年に安全教育の部で内閣総理大臣表彰を受けるなど、教育に対する熱意と温かさがあふれる地域です。今でも地域や保護者の方々が登下校の安全を見守るなど、子どもの教育を大切にする考えが受け継がれています。

 平成27年4月には、旧湖東小学校(閉校時:創立139年)と旧新島小学校(閉校時:創立114年)が統合し、新たな「新島小学校」がスタートしました。現在、統合して10年目となりましたが、これまで受け継がれてきた礎を大切にしながら、地域とともに今後も歩み続けていきます。

香取市立新島小学校

校長  島 石 耕 治

校長日記

校長日記

卒業証書授与式に込めた思い

 3月18日(火)に卒業証書授与式を行いました。たくさんのご来賓・保護者・在校生そして職員に見送られながら、卒業生23名が母校を巣立ちました。

 学校ではこれまでに様々な行事を行ってきましたが、やはり卒業式は特別です。本校は日頃から上学年と下学年の児童相互の心の絆が強い学校ですが、全校での校歌斉唱や、卒業生と在校生それぞれからの「お別れの言葉」や「お別れの歌」がとても素晴らしく、圧巻で感動的でした。式典を通して卒業生は卒業の喜びを味わい、在校生はこれまでの練習の成果を発揮した達成感と、厳粛な雰囲気で静かに流れていく卒業式の素晴らしさを体感することができたことと思います。

 

 職員も卒業式に向けて、指導や準備に力を入れてきました。「今年度は呼びかけをやろう」という話が職員間で持ち上がり、在校生の呼びかけは担当が言葉を一から考え、卒業生の呼びかけは卒業生が自分たちで言葉を考えて作り上げました。歌は「どんな歌にしようか」と担当が児童の意向を聞きながら曲目を決め、在校生は二部合唱にもチャレンジしました。

 また、保護者控室を図書室に設置し、式典前には職員が作成した映像を保護者の方に観ていただきました。1年生の頃からの写真をふんだんに使用した担当手作りの映像で、6年間の成長を改めて感じていただけたかと思います。

 他にも、卒業生の呼びかけや歌で一人一人の顔が見えるよう「ひな壇」を作成したり、教室や廊下等の掲示や飾り付けを工夫したり、体育館や控室を花でいっぱいにしたりと、職員みんなでアイディアを出し合いながらがんばって準備を進めました。

 式典の1週間前には、数名の卒業生や職員等が新型コロナに感染するピンチを迎えましたが、臨時休校の緊急対応をさせていただいたり、登校を再開しても式典練習を中止したりして、感染の広がりを食い止めることを最優先して対処しました。卒業生がそろったのは卒業式の前日でしたが、6年担任が児童一人一人の気持ちに寄り添いながら親身になって対応してくれました。

 

 全職員が一丸となって卒業式に臨むことができたのは、職員一人一人に「卒業生のために」という強い思いがあったからです。私たちの仕事は子どもたちに愛情を注ぐことですが、その注ぎ方は様々であり、その一つの形が今回の卒業式であったと思います。私にとっても卒業生とは1年間のかかわりでしたが、素晴らしい子どもたちと出会い、一生忘れられない最高に楽しい1年間となりました。

 これまでの指導を含め、至らない点も多々あったと思いますが、保護者の皆様には6年間にわたる本校教育へのご理解・ご協力をいただき、深く感謝申し上げます。

 卒業生23名の今後のご活躍を、心よりお祈りしています。

学年を越えた心の絆

 本校教育の特色の一つに、「学年を越えた心の絆」が挙げられます。小規模校の利点を活かし、高学年の子どもたちは、たてわりでの遊びや清掃、地区別の集団登校などで、下級生をリードしています。また、下級生は先輩の思いやりや温かさを感じながら、協力性や社会性を学んでいます。上級生と下級生が様々な場面でかかわる活動の積み重ねが、新島の子どもたちの素直で誠実な心に響き、学年を越えた強い絆を育んでいます。

  1月には業間活動で、8つのたてわりグループに分かれて長なわを行いました。どのグループでも上級生が下級生に跳び方を優しく教える微笑ましい姿が目立ち、学校じゅうが温かい雰囲気に包まれました。

 2月からは、卒業を控えた6年生が下級生の教室へ行って、給食を一緒に食べています。学校のリーダーとして活躍している6年生が、下級生と互いの心を通わせながら楽しく食事をする姿がとても印象的で、一人一人の心の成長を育む良い機会となっています。

 3月には、ポプラの苗木を全校児童で植える計画を立てています。ポプラは校歌に歌われている「新島小のシンボル」ですが、現在グラウンドにある4本の大木がかなり古くなっているため、6年生が卒業する前に全校児童で新しい苗を植樹したいと考えています。子どもたちの心の絆がさらに深まり、小学校での思い出に残る活動になればと期待しています。

  学校ではまとめの時期を迎えましたが、新島小の子どもたちは、年明けから驚くほどの成長を見せてくれています。特に、卒業や進級への準備を進めるこれからの時期は、子どもの豊かな心を育てる良い機会です。

 学年を越えた強い心の絆で結ばれている新島の子どもたちに、これからどのような教育活動を展開していくか、年度末は学校の力の見せどころです。このチャンスに、職員で知恵をしぼりながら、子ども一人一人の心に響く教育を充実させていきます。

新しい年がスタートしました。職員一同、新たな気持ちでがんばります!

 冬休みが終わり、元気な子どもたちが学校に戻ってきました。心配していた年末年始の事故もなく、全校児童がそろって新年を迎えることができたことは、とてもうれしいことです。

  私はお正月の1月2日に学校の見回りをしました。そして、今年も子どもたちの成長を見守り支えてくれる新島小の校舎に3つのお願いをしました。

 一つ目は、「子どもたちが交通事故や水の事故にあいませんように。97人の子どもたちの大切な命を守ってください。」ということです。

 二つ目は、「子どもたちが仲良く学校生活を送れますように。子どもと教職員が健康で楽しく過ごせますように。」ということです。

 三つ目は、「日本じゅう・世界じゅうから災害や戦争が無くなりますように。安全で平和な世の中になりますように。」ということです。

 

 1月6日(月)の登校再開日には、これらの願いを全校児童にも話しました。

 どの子も「新しい年にがんばろう!」という希望をもって登校しています。子ども一人一人の期待にしっかりと応えられるよう、今年も子どもたちの健やかな成長に向けて、職員一同、精一杯努力してまいります。

 本校教育に対する皆様のご支援・ご協力をお願いいたします。

最後までがんばる姿に感動! 校内マラソン大会

 11月30日(土)に校内マラソン大会を行いました。当日は雲ひとつ無い晴天のもと、たくさんの保護者や家族の方々が応援に駆けつけてくださりました。子どもたちがラストスパートをかける沿道からグラウンドへ入る花道で、周りからの熱い応援が一人一人の背中を押してくれました。まるで箱根駅伝のような歓声が会場に沸き立ち、大会はとても盛り上がりました。

 マラソンコースの安全確保のためにご協力いただいた香取警察署や交通安全協会の方々、PTA校外指導委員の皆様には、深く感謝申し上げます。また、保護者の皆様には、10月からの業間マラソンへの取組やお子様の体調管理にご協力をいただき、ありがとうございました。

 

 子どもの視点で考えると、マラソン大会はなかなか悩ましい行事です。学校は子どもの意欲を大切にしながら教育活動を進めていきますが、全ての子どもがマラソン大会を楽しみにしているわけではありません。マラソンはそもそも苦しくてつらいスポーツであり、同学年で競い合えば、速い子も遅い子も出てきます。マラソン大会には明らかに、他の教育活動とは異なった子どもからみたマイナス面の特性があります。    

 今回も本番が近づくにつれ、「校長先生、大会やりたくないよ~」と子どもたちは本音をぶつぶつと言ってきました。私はそのたびに心苦しい気持ちになりますが、何とかマイナス面をプラス面に変える作戦を立て、大会後には全ての子どもが達成感を味わえるようにしたいと考えて当日を迎えました。

 

 一つ目の作戦は、マラソン大会で目指すべき方向性を子どもに伝えてきたことです。

 大会の数日前から、全校の子どもたちに「大会では自分の目標をもって走ろう」ということ、そして「目標はそれぞれ違うこと」や「人は目標があるとがんばれる」と呼びかけてきました。順位に縛られるのでなく、各自の目標を達成することに目を向けるようにしました。

 また、開会式では「今日は最後までがんばることが大切」と話しました。「目標をもつこと」や「最後までがんばること」は、全ての子どもが達成できるゴールだからです。

 

 二つ目の作戦は、子ども一人一人の努力や取組を評価するようにしてきたことです。

 子どもたちには、業間マラソンに休まず参加したり、苦しくても逃げずに大会へ出場できたりしたことを大いに褒めています。一人一人の努力を評価し、次への意欲につなげることに、教育的意義があると考えています。

 

 社会生活が便利になり、子どもが育つ日常生活には、厳しさや困難さを経験する機会が減ってきています。また、学校のスポーツ活動も、時代の流れとともに、以前のような根性第一の考え方でなく、児童の主体性や自主性を尊重するようになっています。

 「昔と比べて、今の子どもたちは…」という話をよく耳にしますが、今回のマラソン大会を通して、新島小の子どもたちには、以前と変わらないたくましさや強さがあることを感じました。マラソン大会の目的ややり方は社会の変化と共に変わりますが、今回のような貴重な経験をすることも、未来を切り開いていくための子どもたちの生きる力になってくれることと信じています。

  マラソン大会で苦難から逃げずに懸命に走り抜いた子どもたちは、誰もが100点満点です。そして最後までがんばった子どもたちのことを、校長として誇りに思います。これからも子どもの意欲を大切にしながら、一人一人の成長をしっかりと見守っていきます。

 

  

 

音楽の力のすばらしさ ~あきぞら音楽集会を初開催~

 10月30日(水)に「あきぞら音楽集会」を体育館で行いました。この集会は本校が初めて開催したもので、子どもが主体となった音楽集会です。

 子どもたちが日頃お世話になっている地域の方々を学校にご招待し、当日は「登校時の安全ボランティア」「交通安全協会」「新島駐在所」「新島郵便局」「高齢者クラブ」「NPO法人香取市与田浦を考える会」「扇島東組自然を守る会」などの皆様(計24名)にご来校いただきました。また、130名以上の保護者・家族の 方々にもお越しいただきました。

 全校での校歌で始まり、学年ごとの歌や演奏の発表、子どもたちからの感謝の言葉やお礼のプレゼントが招待者の方々に贈られ、参加者全員で「まっかな秋」を歌いながら、会場が和やかな雰囲気に包まれました。新島の子どもたちがまっすぐに成長する姿と、みんなで気持ちを合わせて活動する様子をご覧いただけたかと思います。また、おまけですが、職員による本気の歌も披露させていただきました。

 おかげさまで、地域や保護者の皆様にご協力をいただきながら、子どもの心に響く素敵な音楽集会となりました。初めてのチャレンジではありましたが、音楽を通して子どもたちの心の成長を実感することができ、職員一同とてもうれしく感じております。

 

 音楽は私たちの暮らしに欠かせないものであり、学校教育では子どもが音楽に親しむ機会を大切しながら、豊かな心を育てています。朝の始業前や給食時、清掃時などには素敵な曲が放送で流れ、子どもたちは落ち着いて活動に取り組んでいます。授業中は音楽室からにぎやかな楽器の音が聴こえたり、今年度からは季節に合った「今月の歌」をみんなで歌ったりと、学校生活の様々な場面において、音楽に親しむ活動を取り入れています。

 学校では当たり前の光景かもしれませんが、子どもたちの多くは、コロナ禍でマスクの着用や給食での黙食などを長い期間強いられてきました。友達と自由に話をしたり、元気に歌を歌ったりする活動も、縮小又は休止せざるを得ない状況の中で育ってきた子どもたちです。今でもその時の影響が見受けられますが、今回の音楽集会をはじめ全ての教育活動を通じて、子どもが主体となる活動を取り入れながら、もっと自由でもっと笑顔でのびのびと育つ学校づくりを進めていきたいと考えております。

  先月は、香取郡市の音楽発表会に3・4年生が学校の代表として参加しました。当日は驚くほどのたくさんの保護者の方々が会場に駆けつけてくださり、子どもたちはすばらしい発表をすることができました。音楽が大好きな小・中学生が集まる晴れ舞台で、仲間同士の気持ちが一つになった合奏・合唱と、緊張の中でもがんばる子どもたちの成長した姿に私も感動しました。

  音楽はすばらしい文化です。そして、いつまでも大切にしていきたい教育活動です。あきぞら音楽集会や郡市音楽発表会を通して子どもたちが大きく成長し、音楽の力で子ども・保護者・地域の方・教職員の心の絆が深まっていることを感じています。

 新島小は「地域に愛されるあたたかい学校」を目指しています。また、教職員は「子ども一人一人の良さや可能性を引き出せるよう」にがんばっています。

 これからも本校教育へのご理解・ご協力をお願いいたします。

 

 

体験活動シーズン到来! 子どもの生きる力を育てていきます。

 学校はまもなく1年間の折り返し点を迎えようとしています。秋は「実りの秋」「読書の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」などと言われますが、子どもが活動しやすいこの季節は、学校においても教育を充実させたい時期です。

 なかでも、子どもが様々な体験を通して学ぶ機会を組み込んでいくことは、生きる力を育むためにとても重要です。子どもは日頃の学校生活で学んだ知識や技術を土台に、自然・人・社会と直接かかわる体験活動を通して、社会性や実践力がさらに育ちます。また、成長著しい子どもたちの心を揺さぶる活動は、豊かな心を育む上で効果が高まるものと考えています。

 たとえば、9月末から始まる、遠足(1~4年生)、宿泊学習(5年生)、修学旅行(6年生)は大切にしたい教育の場です。学校を離れて友達同士で楽しく学ぶ体験は、子どもたちにとって年に1度の特別なものであり、大きな成果が期待できます。どの学年も引率職員が夏季休業中に現地の下見を行い、安全で充実した活動になるよう準備を進めています。お弁当づくりや持ち物の準備、当日の送迎など、保護者の皆様にご苦労をおかけしますが、全ての子どもたちが「楽しかった!」と思えるような行事にしていきます。

 10月上旬には、新島地区が誇る観光資源「加藤洲十二橋めぐり」に、本校の3・5・6年生がサッパ舟に乗る体験を行います。これは、地元で開催されている「第20回与田浦コスモスまつり」を主催する「NPO法人香取市与田浦を考える会」の皆様のご好意により実施させていただくものです。舟から眺める学校や地域の風景は、子どもの目にどのように映るのでしょうか。川面を吹くさわやかな秋風を味わいながら、郷土を愛する心が育つことを期待しています。

 10月30日(水)には、「あきぞら音楽集会」を行います。日頃子どもたちがお世話になっている地域の方々を学校にお招きし、全校児童が合唱や演奏を発表して感謝の気持ちを伝えます。今回が初めての開催となりますので、どうなることになるのやら…。子どもたちの活躍に期待しています。たくさんの保護者や家族の方のご来校をお待ちしています。

 その他にも、学年ごとに校外学習や校外講師を招いた授業も多く予定しています。また、オープンスクール(学校自由参観)やマラソン大会なども計画しています。さらには、香取郡市の学校が集う音楽発表会や陸上競技大会などの対外行事もあります。

 本校関係者の方は、日常の教育活動をいつでも参観できます。秋の充実期にお気軽に学校へお越しいただき、子どもたちのがんばっている姿をご覧ください。皆様のご来校をお待ちしています。

学校に子どもたちの笑顔が戻ってきました!

 夏休みが終わり、今日から学校生活がスタートしました。どの子も笑顔いっぱいで登校し、学校に活気が戻ってきました。学校の主役は子どもたちであることをあらためて感じています。

  今年は44日間という長い夏休みでしたが、心配された交通事故や水の事故もなく、全児童がそろって9月を迎えられたことをとてもうれしく思います。職員も元気な子どもたちと久しぶりに会い、「子どものためにがんばるぞ!」という気持ちでいっぱいです。

  ただ、子どもにとってこの9月のスタートは夏休みの生活とのギャップが激しく、一般的にストレスがたまりやすい時期です。全国的にみても登校できない子どもや自殺する子どもが増える傾向があり、新島小の子どもたちも同様のことが起こりうると考えています。

 このことを踏まえ、本校では子どもたちが安心して学校生活が送れるよう、少しずつゆっくりとスタートしていくようにします。また、職員は子どもの表情や言動をいつもより入念に観察し、気になる子には声をかけながら、ていねいに関わっていくようにします。

  お子様のことで、「元気がない」「何だか表情がさえない」「学校でうまくいっていないようだ」など気になることがありましたら、まずは保護者や家族の方がお子様の話をよく聞いてあげてください。そして、お気軽に学校へご相談ください。本校にはスクールカウンセラーも配置されていますので、専門的な視点から話を聞くこともできます。

  子どもは心に不調が生じると、必ずSОSのサインを出します。大切なのは、そのサインを大人が見逃さないこと。特にこの9月は、大人がサインを早く見つけて、愛情を注いでいく必要があります。家庭と学校が連携し、できることを早期に考えて対応していきましょう。

 これからも学校は子ども一人一人の心に寄り添いながら、一生懸命にがんばってまいります。本校教育への変わらぬご協力をお願いいたします。

子ども主体の学校を目指して

 校長として常に考えていることは、新島小をより子ども主体の学校にするにはどうすればよいかということです。

 どの学校でも、時代の流れとともに、自分らしく生きることを求める子どもたちが増えていますし、保護者の子育てに対する考え方や学校教育へのニーズも多様化しています。その変化に対して、学校は子ども主体の学校づくりを目指していくべきですし、教職員はもっと子どもの視点に立って、より一人一人に目を向けていくことが必要であると私は考えています。

 本校では、今年度から学校教育目標を「自分の良さや成長を実感できる子どもの育成」とし、学校全体の子どもを一律に引き上げることよりも、子ども一人一人に目を向けたより子ども主体の学校にしていくことを目指しています。全校児童97人という学校規模の強みを生かし、教職員が子どもの多様性を理解しながら、一人一人の良さや可能性を引き出せるような学校づくりを進めようと努力しています。

 学習面では、子どもが主体的に学ぶ授業を目指しています。学習意欲を高める学習計画を立て、子どもが自ら考え表現したり、互いに学び合う場を意図的に設定したりしています。また、校内での職員研修や授業研究等を通して教師の指導力(ICTの活用等)を高めながら、子ども一人一人の学力向上を図るよう努力しています。

 生活面では、子どもに寄り添いながら、一人一人の心を大切にした教育に努めています。いじめの防止、きめ細かな教育相談、特別支援教育の充実など、子どもの多様性を共感的に理解し、校内組織を機能させながら適切に対応していくことを全職員で共通理解を図っています。また、保護者との連携を密にしながら、学校と家庭が連携して教育にあたることも重視しています。

 学校行事ではなるべく子どもが活躍する場を多く設け、校舎内の掲示物には子どもが前面に出るものを意図的に取り入れています。清掃は上学年と下学年が協力して行う縦割りグループで行うなど、学年を超えて共に活動する場を通して、子どもたちが思いやりや進んで働くことの大切さを自主的に学べるようにしています。

 その他にも「校長室でランチ」「雨の日ピアノ」などを新たに取り入れ、子どもにとって楽しい学校になるよう努めているところです。

 4月からのこの3か月で、どの子もよく努力し、大きく成長しています。この努力や成長を子どもたちが自ら実感し、自己肯定感や次への意欲につなげていくことが、本校職員の力の見せどころです。これからも子ども主体の学校づくりに向けて、全職員で知恵をしぼり、アイディアを出し合いながら、教育活動を充実させていきます。 

家庭・地域と学校が一つになった運動会でした!

 5月25日(土)に運動会を行いました。当日は天候に恵まれ、たくさんの保護者・地域の皆様にご来校いただきました。朝からお祭りのような賑わいで、会場全体からの大声援が子どもたちへの大きな力となりました。

  本校の運動会の特徴は、子どもが活躍する場が多いことです。徒競走から始まり、玉入れ、チャンス走、ダンス、綱引きなど、様々な種目で一生懸命にがんばる子どもの姿は、観戦しているたくさんの人に元気と感動を与えてくれました。また、1年生と6年生は家族種目を行い、さらには1年生と敬老の方々、4年生と5年生は来賓の方々と一緒に競技を楽しみました。子どもと大人が笑顔で楽しく交流する姿に、会場全体が温かい雰囲気に包まれました。

  日頃子どもたちから元気をもらっている私たち学校職員は、その恩返しに応援団を結成し、本気のエールを行いました。また、綱引きでは5・6年生と職員が対決し、見事子どもたちが勝利を収め、大喜びでした。職員が本気でがんばる姿を子どもたちに見せることもたまにはいいなあ、というサプライズ企画でした。

  運動会の目玉である応援合戦や紅白リレーでは、子どもたちのたくましさやものすごい団結力が大きなうねりとなり、盛り上がりは最高潮に達しました。

 赤組と白組の熾烈な優勝争いで終盤まで大いに盛り上がった運動会の最終結果は、赤組が5点差で勝利。子どもたちがたくさんの競技で争い5点差とは…。誰も想像していなかったドラマチックな結末でした。

  

 練習期間を含め、暑い中でも一生懸命にがんばる子どもたちの姿に、一人一人の大きな成長を感じました。また、保護者の皆様にはPTA奉仕作業や当日の後片付けなど、運動会に気持ちよくご協力いただき、ありがとうございました。

  本校は「地域に愛されるあたたかい学校」を目指していますが、今回の運動会を通して、たくさんの保護者・地域の皆様の愛情に包まれながら、新島小の子どもたちが健やかに成長していることを改めて感じています。

 新島小の子ども一人一人は地域の宝です。そして、学校は地域とともにこれからも歩み続けます。今後も本校教育へのご協力をお願いいたします。

子どもたちのかけがえのない命を守るために

 新年度がスタートして1か月が経ちましたが、本校の教育は、地域や保護者の方々に支えていただいていることを強く感じています。

 特に、登下校時にはたくさんの大人の目が子どもたちの安全を見守ってくださっています。毎朝、天候にかかわらず、新島駐在所の方、交通安全協会や防犯ボランティア、保護者の方々などが、集団で登下校する子どもたちに付き添ってくださっています。また、3台のスクールバスで通学する子どもたちは、運転手さんと添乗員さんに優しく見守られ、安全に登下校しています。

 新島小の子どもたちが安心して学校生活が送れるのも、たくさんの方々が子どもたちや学校を温かくサポートしてくださっているおかげです。心より感謝申し上げます。

  校長として最も心配なことは、子どもが悲しい事故や事件に巻き込まれることです。全国でも毎年のように、登下校中や休日等における交通事故や水の事故、犯罪等により、子どもの尊い命が失われています。

 なかでも、入学・進学した子どもたちが登校に慣れて気が緩む5月は、交通事故の件数が多くなる傾向があります。このことを踏まえ、本校でも4月24日と5月1日に、警察署員や交通安全協会の方のご協力により、全学年児童を対象とした交通安全教室を行いました。これからも、学級での指導や全校放送などを通して、交通事故や水の事故を防ぐ指導を繰り返し行っていきます。

  各家庭でもお子様が家を出るときに、「車に気をつけて!」「川に落ちないように!」と一言声をかけてください。新島小の子どもが悲しい事故や事件に巻き込まれないよう、保護者や地域のみなさまの温かい見守りを引き続きお願いいたします。