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校長からのメッセージ
校長のことばコラム6 言葉の変化(3)敬語はインフレする?
「殿」と「様」という敬称があります。名前の下につけて使いますが、さて、この「殿」と「様」。現在どういう立場の人に宛てて使うものでしょうか。
殿:(男性の)同輩か目下の人
様:広く敬意を表す
「ええっ!『殿』って言ったら『お殿様』のことでしょ!? 何で目上の人に使ったらいけないの?」
こういう疑問を持った方も多いかもしれません。実は、これが今回の話題、「敬語がインフレする」という実例を示しています。
ちなみに「殿」は平安時代頃から使われ始めた敬称でしたが、最初は「摂政・関白」という人臣の最高位に対してのみ用いられる言葉だったらしいです。その後、徐々に「朝廷の官位を持っている人」に使用範囲が広がり、鎌倉時代には官職に就いていない人にも使われるようになっていった。と、こんな感じです。
その後、どうして目下の者に使われるようになったのかは分かりませんでした。しかし、こういった敬意を表す表現というものは、時間が経つに従って、一般化してしまうものなのです。
例えば「きみとぼく」という言葉があります。よく使われる二人称代名詞(You・あなた の意味)と一人称代名詞(I・私 の意味)ですが、これ漢字で書くと「君と僕」ですね。
これ、元来は、どんな意味だったのでしょうか?
まず「君」ですが、日本史に詳しい人は「おおきみ」という言葉を聞いたことがありませんか? また、「君主」という言葉も存在します。
もう分かりましたね。そう、「君」の本来の意味は「王様」なのです。
翻って「僕」です。こちらは「下僕」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
実は「僕」の本来の意味は、「しもべ」とか「召使い」とかなんです。
知ってました?
つまり、現代において「きみとぼく」は「あなたとわたし」ですが、その昔は「王様と召使い」という意味だったということになります。
令和7年度 学校だより No.9
校門脇のオブジェについて(続報)
先日(12月4日)、ホームページ上で情報提供を依頼いたしました、下の校門脇のオブジェの由来につきまして、有力な情報をいただきました。
こちらは、昭和43年度(1968年度)卒業生の卒業制作だそうです。
教えていただいた方によれば、2学級で1体ずつ制作したとのことでした。
情報の提供ありがとうございました。
校門脇のオブジェについて
現在、校舎正面の校門脇には、3体のオブジェがあります。
このうち、一番西側にあるラクダの像については、昭和45年度(※1970年度)の卒業制作であることが分かりました。
しかし、その隣に並ぶハトとペンギンの像については、いつ作られたのかはっきりとわかりませんでした。
おそらく卒業制作だとは思うのですが……。
現在はっきりしているのは、体育館新築前は、講堂の前に狛犬のように並んでいたということだけです。
由来について御存知の方、いらっしゃいましたら東大戸小学校校長、もしくは教頭(℡0478-54-2250)まで御一報ください。
※昭和59年(1984年)の体育館竣工時の記念として配られた絵はがき。
撮影は前年の昭和58年(1983年)ごろと思われます。
令和7年度 学校だより No.8
校長のことばコラム5 言葉の変化(2)変化した言葉
さて、前回は「五十歩百歩」(○ごじっぽひゃっぽ ×ごじゅっぽひゃっぽ)を取り上げました。
似たようなもので「雰囲気」(○ふんいき ×ふいんき)なんかもあります。まあ、これについては、迷ったら「雰」が「分」と同じ読みをすると考えれば、間違いません。
ちなみに、「ふいんき」も変化の途中にあるんですが、こちらは漢字がはっきりしている分だけ、「ごじゅっぽひゃっぽ」に比べると「正しい」とされる時期は遅れそうに思います。
でも、いずれは「正しい」とされる可能性も十分にあると私は踏んでいます。
「え? そんなにコロコロ変わる訳ないでしょ?」と思った方。
言葉って、思っているよりも変わりやすいんですよ? では、実例を挙げます。
冬を代表する花の1つ「サザンカ」ってありますよね。これは漢字で書くと「山茶花」です。
で、1文字ずつ分解すると「山(さん)+茶(さ)+花(か)」ですよね?
そうです、昔「山茶花」は「サンザカ」だったのです。それがいつの間にやら変化して現在に至ります(※サザンカの方が発音しやすいのが一つの理由らしいです)。
このように、言葉は時代に合わせてどんどん変化していくものです。私は「変化しない言葉は『死語』である」という話も聞いたことがあります。
ですから「ふいんき」だって、近い将来、正しいとされる日が来るかもしれません。
残念ながら、これを読んでいる人のテストには間に合いそうにありませんが……。
令和7年度 学校だより No.7
校長のことばコラム4 言葉の変化(1)変化しつつある言葉
私の高校時代、自習監督にやってきて、いつもコンクリートの壁を殴っている先生がいました(※趣味の空手の訓練だそうです)。その先生は数学の先生だったのですが、口癖は「十個」でした。
さて、いきなりですが問題です。
Q 次の文から間違いを探しなさい。
「栃木(とちぎ)県出身者と茨城(いばらき)県出身者が、どちらの方が田舎者(いなかもの)か争(あらそ)っているけれど、都民の私からしたら五十歩百歩(ごじゅっぽひゃっぽ)だ。」
あ、「人を馬鹿にするような話は倫理的に間違っている」とか、「そもそもお前、都民じゃないだろ!」とかいうのは、やめてください。
A「五十歩百歩(ごじゅっぽひゃっぽ)」
「当たり前だろ」と思った方や、前振りからピンと来た方。流石です。
まだよくわからない方。違っているのは漢字でも、故事成語の用例(意味)でもありません。
これ、正しくは、「五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ)」なんです。
○ ごじっぽひゃっぽ
× ごじゅっぽひゃっぽ
「嘘だ!」と思った方、辞書を引いてみてください。
ついでに言うなら、辞書で「十」の読みに、「じゅう」「じっ」はあっても、「じゅっ」は存在しないはずです。
ここから今回の本題に入ります。
実は、「五十歩百歩(ごじゅっぽひゃっぽ)」は言葉の変化が完了しようとしている最前線なのです。
実際、辞典ではまだ認められていませんが、Wordなどの日本語変換では「ごじゅっぽひゃっぽ」と打っても「ごじっぽひゃっぽ」と打っても「五十歩百歩」と変換されます。
※最近よくありがちな「(○○の誤用)」などという注記も出てきません。
ですから、私は辞書の表記が改訂される日は、かなり近いのではないかと考えています。が、「現在はまだ『正しい』とはされていない」ということは、一応知っておいたほうがよいでしょう。
まあ、こんなの、ほとんどの人にとってはどうでもいいことなんですが、中には「どうでも良い」では済まない人たちがいます。
それは誰でしょう?
受験生です。
受験に出される漢字は紛らわしいものばかりです。
「練習で自分が間違えた漢字が受験に出る漢字。間違えなかった漢字は受験に出ない漢字だと思え」なんて言葉もあるそうです。
受験ではすごく意地悪な漢字の読み書きがたくさん出てくるのですが、出てくるものは全て常用漢字なので文句も言えません。
今回取り上げた「五十歩百歩」なんか、全て小学校の2年生までに習う漢字です。
間違うわけがないと自信満々に答えて間違える。国語の入試問題制作者が最も喜びそうなツボを突いています。
皆さん。「十個」は「じっこ」で、「五十歩百歩」は「ごじっぽひゃっぽ」ですよ。
令和7年度 学校だより No.6
令和7年度 学校だより No.5
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