職員あいさつ

名前の由来について話そう

バラエティで大活躍している「明石家さんま」。娘さんも芸能人「IMARU」。そのIMARUさんの名前の由来は有名な話ですので、知っている方も多いと思います。

さんまさんの座右の銘「生きてるだけで丸儲け」からきています。1985年8月12日、坂本九さんが亡くなった日航機墜落事故。実はこの便にさんまさんも乗る予定だったそうです。当時、さんまさんは、大阪でラジオ番組「ヤングタウン」にレギュラー出演していました。その収録に行くため、日航機に乗るはずだったのです。しかし、直前の仕事のひょうきん族の収録が早めに終わり、一便早い全日空に乗り換え、墜落を免れました。事故のことを知った時は、大変なショックだったそうです。その日のラジオ番組「ヤングタウン」は、事故の報道特番に切り替わったとか。

さんまさんの生い立ちをもう少し見てみると、3歳のころに母を亡くしています。また、実家の魚屋が火事になり、弟も焼け死んでしまいます。その後、父を亡くし、家族のほとんどを失います。

その体験から生まれたのが、座右の銘「生きてるだけで丸儲け」もしかしたら、自分はあの事故で死んでいたかもしれない。そんなさんまさんの実体験から生まれた言葉です。人間は生きているだけで、価値があるという意味です。

そして、「命を大切にしてほしい」という願いをこめて、「生きてるだけで」の「い」と「まる儲け」の「まる」で、「いまる」という名前を娘に付けたのです。IMARUという名を付けようとしたときは、周囲から反対にあったそうですが、IMARUさんご本人も、名前と由来を気に入っているそうです。

なお、大竹しのぶさんが言うには、「今を生きる」という意味を込めて付けたそうです。何の説明もない場合は、「今を生きる」の方が素敵な感じがします。

何の説明もなしに「生きてるだけで丸儲け」が名前の由来ですと言われたら

人間は太古の昔から、自分の子どもに願いを込めて名前を付けてきました。名前を付けられた子どもは親になり、自分の子どもに願いを込めて名前を付けます。そして、その子どもは。それを、何千回と繰り返して、「願い」のバトンをリレーしてきました。その結果として、現在の子どもの名前があり、短い名前に込められたそれぞれの「願い」があります。その「願い」の向こう側にも、多くの祖先の「願い」があるのです。
 ご家族で、「名前について話す日」を設けてみてはいかがでしょうか。「あなたの名前は、○○ということを願ってつけたのよ。」、「あなたの名前を付けた日は、とっても寒い日で、……。」「おじいちゃんがね、お父さんの名前は○○という理由でつけたと言っていたよ。」悲しいとき、うれしいとき、名前はいつでも、その人の応援歌になります。
 3月17日の卒業式、147人の大切な名前が体育館に響きます。