職員あいさつ

人生を豊かにしてくれた出会い

 

みなさんも、「趣味は何ですか?」と聞かれることがよくあると思いますが、私は迷わず、「音楽を聴くことと、楽器を吹くことです!」と答えます。上手い下手はさておき、今も社会人吹奏楽団で楽器を吹いています。

 

その出会いは1984年の夏に突然やってきました。ロサンゼルスオリンピック開会式をテレビで観ていた小学生の私は、その開会式テーマ曲に衝撃を受け、「楽器を吹いてみたい!」と思うようになりました。さっそく吹奏楽部に入部し、始めて吹いた楽器はトロンボーン。腕も短く、楽譜も満足に読めなかった私ですが、あのキラキラ光るボディを手にすると、嬉しさのあまり自然に笑みがこぼれてきたのを思い出します。

 

中学校に進学し、再び吹奏楽部に入部しました。今度はホルンを吹けることになりました。「カタツムリのような」あの管を全て伸ばすと3mを超え、思うように楽器が吹けないことに変わりはありませんでしたが、それまで以上に吹奏楽やオーケストラが大好きになっていきました。演奏した曲の中で当時を思い出させるのは、大河ドラマのテーマ曲「独眼竜政宗」でしょうか。

 

その後、熱は冷めるどころかますますのめり込み、高校でも吹奏楽部に入部します。コンクールや演奏会に向けて、勉強そっちのけで楽器を吹く日々。楽器を吹くことが楽しくて仕方なかったという記憶しかありません。当時大好きだったのは、映画「ウエストサイドストーリー」の曲。VHSのテープを擦り切れるほど飽きることなく観ていたのを思い出します。

 

その後も楽器は細々と吹き続け、現在に至ります。辛いことや悲しいこと、もちろん楽しい思い出のそばにはいつも楽器と音楽がありました。1984年のあの衝撃の出会いから30数年。楽器、そして音楽は今でも私の心の支えの一つです。

 

出会うもの、夢中になれるものは人それぞれです。私はそれがたまたま楽器や音楽でした。佐原小の子どもたちにも、自分を元気にさせてくれるもの、心を支えてくれるものに出会い、人生を豊かにしていってくれることを願っています。