職員あいさつ

秋を感じて

 校門を出ると、金木犀の香りがしてきて、秋の訪れを感じました。

周りを見渡すと、色づいた葉を落とし始めた「サクラ」、

赤い実をつけた「アメリカハナミズキ」、

実が割れて種を落としている「ツバキ」、

大きな実をつけた「ザクロ」、

木の実をたくさん落とした「コナラ」など、

秋を感じさせる木々が、

佐原小学校にはたくさんありました。

ドングリ(コナラ)   ツバキの実の殻と種    ザクロの実

    

 

 

 校庭を見回したとき、すべり台の後ろに大きく立つ木が目に入りました。「エノキ」と言われる木です。毎日見ているのに、私にとってはあまりなじみのない木だったので、調べてみました。

 木偏に春は椿(ツバキ)、秋は楸(ヒサギ)、冬は柊(ヒイラギ)、そして榎(エノキ)は、木偏に夏と書きます。文字通り夏の木とされていて、夏に涼しげな木陰をつくってくれる意味合いもあるようです。また、エノキという名の由来には諸説あり、①信長、家康、秀忠、家光のうちの誰かが、(マツ以外の)「余の木(ヨノキ)」を一里塚に植えるように命じ、これに応じる形で植えられたのがこの木であったため、ヨノキが転じてエノキとなった。②縁起の良い木を意味する「嘉樹(ヨノキ)」が転じてエノキになった、③秋にできる朱色の実は小鳥や森の生き物に人気が高く、「餌の木」からエノキになった、などの説があるそうです。

エノキの葉は生き物に人気が高く、オオムラサキやヤマトタマムシには欠かせない餌であったり、食べることのできる若芽は食糧難の時代には米と一緒に炊き込んで「糧飯(カテメシ)」として人間が食べたりしたこともあったそうです。また、エノキの実の皮は甘みがあり、昔の子どもはこれをおやつにしたともありました。実際に今のエノキの木の周りには、小さな実がたくさん落ちていますが、食べられる実には見えませんでした。

 

名前を知り、少し特徴を知ってみると、エノキの木

に親しみが湧いてきました。まだまだ知らない木がた

くさんあると思いますが、秋をさがしながら、また違

う木に出会ってみたくなりました。