児童の様子

今年の干支は「卯」 1月12日(木)

 わらびが丘マイスターである、少人数指導教員K先生の図書館シリーズが更新されました。なんとパッチワークの大作です。しかも十二支が並べられています。これはすごいとしか言いようがありません。時間をかけてお家でコツコツと作り上げたと言っていました。相当時間がかかったみたいです。本当に細かい作業です。一つ一つのキャラクターもとてもかわいくできています。すごいですね。

 

 十二支ではよく「今年の干支(えと)は卯です」と言われますが、「干支」は正確には「かんし」であり、「えと」と読ませるのは当て字だそうです。

「干(かん)」は、幹(みき・カン)を意味します。幹という字の中に干の文字が隠れていますね。同様に「支(し)」は、枝(えだ・シ)を意味します。枝のつくりは支ですね。木の幹と枝だったのですね。

 もともとは、中国の陰陽五行説という占いに端を発します。五行十干十二支(ごぎょうじっかんじゅうにし)と言いますね。陰陽(いんよう)は、陰が「月」で陽が「太陽」を表します。月曜日と日曜日です。残りの五曜日(火曜日水曜日木曜日金曜日土曜日)は、天体に当てはめれば、火星水星木星金星土星です。陰陽道では、木(もく)火(か)土(ど)金(ごん)水(すい)の順で示されています。これを五行というそうです。万物はこの5種からできていると言われています。確かにそうかもしれません。

 五行のそれぞれに兄(え)と弟(と)をつけます。間は「の」でつなぎます。たとえば、木+兄で「きのえ」、木+弟で「きのと」です。同じように、火+兄は「ひのえ」、火+弟は「ひのと」です。このように五行に兄と弟を組み合わせると十個できます。それぞれに漢字を当てます。これを十干(じっかん)というそうです。

 木+兄=きのえ → 甲(こう) + 子(ね) =きのえね(甲子)  

 木+弟=きのと → 乙(おつ) + 丑(うし)=きのとうし(乙丑)

 火+兄=ひのえ → 丙(へい) + 寅(とら)=ひのえとら(丙寅)

 火+弟=ひのと → 丁(てい) + 卯(う) =ひのとう(丁卯)

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 十干には、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(こう/おつ/へい/てい/ぼ/き/こう/しん/じん/き)という字があてられています。そこに十二支を組み合わせると60通りができるわけですね。60通りの暦(こよみ・レキ)が60年かけて1周して元に還(かえ)るので、60歳を還暦(かんれき)というそうです。今年は「癸卯(みずのとう)」です。甲子(きのえね)から数えて40番目です。

 話は戻りますが、この十と十二に、兄(え)と弟(と)を当てはめて「えと」になったということです。

 高校野球の聖地である阪神甲子園球場は、甲子(きのえね)の年にできたのは有名な話です。同じように、歴史上の出来事で言えば、壬申(じんしん)の乱や戊辰(ぼしん)戦争もその年の干支をつけたのでしょう。 ※壬申→みずのえさる 戊辰→つちのえたつ

 話し出すときりがないのでこの辺でとどめておきます。

 K先生、ありがとうございました。ぜひ、足を止めて、パッチワークの細やかさをじっくりと観察してみてください。 

 ちなみに私は卯年生まれです。 (文責 海寳)