校長日記

たくさんの感謝が心の絆に

 日本語の中で最も美しい言葉は“ありがとう”と言われています。学校は卒業や進級の時期を迎えると、たくさんの“ありがとう”に包まれます。そして、感謝の気持ちを伝え合う子どもたちの間には、心の絆が生まれます。私はこの時期の清々しく美しい学校の風景が大好きですし、子どもたちの豊かな心を育てる最高のチャンスであると考えています。

 日々の学校生活は、人と人とのつながりで成り立っています。特に別れや出会いがある3月から4月にかけては、様々な教育活動を通してたくさんの“ありがとう”が飛び交います。「学校生活は毎日がドラマ」と言う方がいますが、年度末はまさに子どもたちの心を育むドラマがクライマックスを迎えることになります。

 

 年度末の学校には、いろいろな“ありがとう”があります。

 2月に入り6年生は「卒業プロジェクト」と称して、感謝の気持ちを様々な活動で学校全体に伝えてくれています。

 学校生活を共にした下級生とは給食を一緒に食べました。6年生が自分の机と椅子を1~5年生の教室に運び、一週間かけてローテーションしながら心温まる時間を過ごしました。

 また、6年生が楽しいレクを企画し、それぞれの学年ごとに下級生と交流を深めました。たてわりグループでの掃除や長なわ跳びなどでこれまで育んできた絆がさらに深まりました。

 思い出の校舎や運動場への感謝の気持ちは、窓や昇降口の掃除、鉄棒や体育用具のペンキ塗りなどで伝えました。6年間過ごした校舎や運動場をみんなできれいにした体験は、懐かしい思い出としていつまでも心に残ることでしょう。作業する6年生の姿を見て、下級生が「6年生ありがとう」と自然に言葉をかける光景が微笑ましく、互いの心を通わせる素晴らしい機会になっていることを感じています。

  

 3月3日には、今度は1~5年生がお世話になった6年生を招待して「6年生を送る会」を行いました。リーダーのバトンを受け継ぐ5年生が主体となって計画を立て、1~4年生は招待状やプレゼントを作ったり、飾り付けをしたりしました。会の中では、各学年からの楽しいクイズや思い出の映像などがあり、主役の6年生は涙を流しながら下級生の気持ちを受け止めていました。また、職員一人一人からも心を込めてメッセージを送りました。

 卒業まで残りわずかとなった6年生にとっても、お世話になった頼れる6年生のためにがんばった下級生にとっても、温かい心が通い合う感動的な児童集会でした。

 

 今年度の6年生は、卒業後には3つの道に分かれてそれぞれの中学校生活を送ることになります。また、1~5年生も4月には進級して、新たな目標をもって学校生活を送ります。新しい出会いに胸を膨らませながら、子どもたちは期待と希望に満ちた新年度をまもなく迎えます。

  本校は学年を越えた心の絆が強い学校です。そして、全ての教職員が全ての子どもたちの成長にかかわる素敵な学校です。

 学校じゅうにあふれるたくさんの“ありがとう”が子どもたちの心のどこかに残り、いずれは母校や地域を愛する心豊かな大人に成長してくれることを願っています。