学校から

折り紙アート 7月21日(火)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 保健室前の掲示板を折り紙アートが飾っています。

 学校保健支援員のS先生が作成してくれています。キャラクターから小物まで一部を除いてすべて折り紙でできています。時期に応じて変わっていくので、次はどんなテーマなのか子供たちも楽しみにしています。

 子供たちの間でも折り紙がプチブームで、昼休みの保健室や、学級でも一心不乱に折り紙を折っている姿を見かけます。集中しています。折り紙は日本の伝統的文化の一つと言えます。

 折り紙は、江戸時代以前からあったようですが、庶民に親しまれるようになったのは江戸時代からだそうです。現在では、「ORIGAMI」として世界各地に広まり、世界中に愛好家がたくさんいるそうです。

 日本には、昔から「たたむ」文化がありました。毎日寝具をきれいにたたんで押し入れに入れます。和服も端をそろえて方形(四角)にたたみ箪笥に仕舞います。和室の畳(たたみ)も元はたたんだものなのだそうです。「たたむ」ことは「整理する」ことを意味します。これは水田稲作を主とした農民の勤勉さからきたものだと言えるでしょう。(参照「おりがみの歴史」より)

 日本の昔からの住居には、さまざまな「間(ま)」があります。茶の間、居間(いま)、床の間(とこのま)、寝間(ねま) ※寝間着(ねまき)   などです。「すき間」も間のひとつです。「間」は襖(ふすま)1枚で仕切られていますが、襖を取り払うと「広間」になります。用途に合わせて自在に広さを変えられる柔軟で便利な作りです。建物を有効に活用しようとする工夫がここには見られます。

 ちなみに、襖(ふすま)はもともと「衾(きん)」という字だったそうです。「衾」は「布団(ふとん)、寝具(しんぐ)」をあらわし、寝所(しんじょ、ねどころ)は「衾所(ふすまどころ)」といわれていました。そしてこの字は、中国から伝来したものではなく、日本でできた文字なのだそうです。さらに、「ふすま」という読み方は、寝所をあらわす、文字どおり「臥す(ふす)間」から来ているという説が有力です。

 風呂敷の文化も「間」と似たところがあるかもしれません。用途に合わせてさまざまに形を変え、いろいろな場面でとても重宝する便利グッズです。「包む」という、これも古来から日本で発達してきた文化の一つです。環境問題から端を発したレジ袋の有料化によりエコバッグやマイバッグが増えてきていますが、使わない時にはたたんでコンパクトに持ち歩ける風呂敷も、今あらためて見直されています。

 折り紙は、「折る」ことで平面から立体に自在に形を変えていきますが、広げれば元の平面に戻ります。この「素材の良さを生かして様々に形を変える」「形を変えても元に戻せる」柔軟性こそが日本人の持って生まれた資質なのかもしれません。

 折り紙で、柔軟な思考力や想像力を育んでほしいと思います。 (文責 海寳)